わが家から道を隔てたお家の金木犀
蕾さえ姿がない。「金木犀が匂い出したら秋」と思っているが、阪神間海沿いの町では、10月10日現在まだ晩夏状態。
しかしさすがにTシャツ一枚での外出はやめた。
- 金木犀の夜の理科室は不思議な穴 高野ムツオ 陽炎の家
- 金木犀のうしろの闇は駿馬なり 高野ムツオ 陽炎の家
- 行きすぎて金木犀は風の花 木村敏男
- 旅路の一処暗めて金木犀こぼる 岡田海市
- 金木犀ふりむく季節来てをりぬ 森川光郎
- リハビリという暗がりよ金木犀 稲岡巳一郎
- 金木犀舌禍のごとく暮れゆくも 阿保恭子
- 金木犀の香の中の一昇天者 平井照敏
- 中年の結城ばさばさ金木犀(大原の里) 殿村菟絲子 『牡丹』
- 出勤のあゆみを止める金木犀 棚橋澄子
- 敷石を縁どりて散る金木犀 熊沢 豊
- 手に掬ふほどにこぼれて金木犀 初村迪子
- 金木犀部屋かへて読む放浪記 鍵和田[のり]子
- 金木犀散るとき風の色となる 大塚とめ子
- 金木犀風の行手に石の塀 沢木欣一
- 金木犀手毬全円子へ弾む 野沢節子
- 金木犀匂ひて妹優しかり 寺木由喜枝
- 金木犀ふいに抱かれ深呼吸 高橋静子
- 金木犀散るや日毎に場をひろげ 中西舗土
- 亡き友の目にも鼻にも金木犀 左伴紀雄
- 犬の睾丸ぶらぶらつやつやと金木犀 金子兜太
- 金木犀訪はれ疲れをまろびをり 石田 波郷
- 雅楽寮出づれば匂ふ金木犀 岡本ひろ子
- この恋も金木犀のせゐにせむ 仙田洋子 雲は王冠以後
- 沈黙は金なり金木犀の金 有馬朗人
- 金木犀喉を塞いでいる静寂 松原藍夏
- 金木犀の香の中の一昇天者 平井照敏
- 金木犀これよりの日々矢の如し 中嶋秀子
- 戦華のあと金木犀銀木犀 永末恵子
- 降る星へ地は風の渦金木犀 河野多希女
- みずみずし病後の宇宙や金木犀 中谷寛草
- 金木犀午前の無為のたのしさよ 石田波郷
- 金木犀風の行手に石の塀 澤木欣一
- 流砂ほど金木犀が散る夕べ 対馬康子 吾亦紅
- 乳の匂ひ金木犀の辺にはらふ 中田剛 珠樹以後
- 交叉して金木犀へ蹄の音 中田剛 珠樹以後
- 存在をふりまいている金木犀 高田多加江
- 月光やみなぎるものに金木犀 林宅身
- 神鶏や金木犀を止り木に 羽部洞然
- 金木犀妻の里訪ひ妻に逢ふ 矢島渚男(1935-)
- 中年の結城ばさばさ金木犀 殿村菟絲子
- 金木犀これよりの日々矢の如し 中嶋秀子
- リア王の消えたあたりの金木犀 坪内稔典
- 金木犀風の行手に石の塀 沢木欣一 雪白
- 祈りの身もだえ金木犀に頭を突入れ 中村草田男
今年最後(と思う)綿の花。これも異常気象のなせるわざ。
昨日ロベリアの種を蒔く。
覆土はしていない。鉢底から水を吸い上げている。
百日草百日咲いて辞任劇
さすがにもう観賞価値はない
神戸三宮駅近くでの句会に出席
会場へ持ち込んだおむすび
昼食はこれ一つ。
1↓2→3←で開くおむすび樟の花
という句を作ったが、このお結びには矢印が付いている。
出句4句
筐底に小判10枚そぞろ寒
一巡目にエース登場秋日和
町中の廃寺を囲うハナカタバミ (兼題「町」)
ローソク足の長い一日の秋の虹
二次会はインド料理店。
2年以上人の出入りのないように見えるお家の門前アプローチ