中国名の直輸入、日本読みであろうか?
昭和生まれだが、「夾」という文字の語感が分からない。
ウィキペディアから:
キョウチクトウ(夾竹桃、学名: Nerium oleander var. indicum)は、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木もしくは常緑小高木。和名は、葉がタケに似ていること、花がモモに似ていることから。
葉は長楕円形で、両端がとがった形。やや薄くて固い。葉の裏面には細かいくぼみがあり、気孔はその内側に開く。
花は、およそ6月より残暑の頃である9月まで開花する。花弁は基部が筒状、その先端で平らに開いて五弁に分かれ、それぞれがややプロペラ状に曲がる。ピンク、黄色、白など多数の園芸品種があり、八重咲き種もある。
日本では適切な花粉媒介者がいなかったり、挿し木で繁殖したクローンばかりということもあって、受粉に成功して果実が実ることはあまりないが、ごくまれに果実が実る。果実は細長いツノ状で、熟すると縦に割れ、中からは長い褐色の綿毛を持った種子が出てくる。
我が町尼崎市の市の花であるが、新たに植え付けている気配はない。
私の参加している句会で夾竹桃の句が登場した記憶はない。
公害発生源と認定される前からも、それほど人気のある花卉ではないのかも。
しかし例句は意外に多かった。
夾竹桃われにひとりの少女棲み 行方克己 知音
夾竹桃火屑の如く掃き寄せて 行方克己 知音
踏絵見る夾竹桃を背の窓に 多田裕計
夾竹桃しんかんたるに人をにくむ 加藤楸邨
夾竹桃造船の音ぶつかり来 矢島渚男
夾竹桃日暮は街のよごれどき 福永耕二
灘五郷夾竹桃の花盛り 塩川雄三
夾竹桃白きは夕べ待つごとし 米谷静二
父母にあふ夾竹桃のまた盛り 森 澄雄
ひろしまの弔花夾竹桃の白 居升白炎
わが妻に過ぎたる目鼻ところ天 寺島夾竹桃
街路樹の夾竹桃の雨を来し 児玉 寿美女
夾竹桃咲きてここまで佃島 関谷 又三郎
老人の白昼夢見る夾竹桃 斉藤 節
夾竹桃いずくに咲くも被爆の花 安田くにえ
夾竹桃河は疲れを溜めて流れ 有働 亨
夾竹桃炎ゆ広島も長崎も 関口比良男
夾竹桃咲き憔悴が昏れのこる 石原八束
夾竹桃羅馬に残るネロの鞭 田川飛旅子 『外套』
白夾竹桃のたそがれながし予後の旅 角川源義 『西行の日』
夾竹桃まぼろしの湖よぎり来て(万葉の布勢水海今はほろぶ) 角川源義 『西行の日』
夾竹桃のような女と寝てきたよ 仁平勝 東京物語
夾竹桃咲きて墓標に陰作る 斉藤シゲ子
夾竹桃しんかんたるに人をにくむ 加藤楸邨
夾竹桃かかる真昼もひと生まる 篠田悌二郎
被爆地に夾竹桃の花咲けり 中野美智子
夾竹桃運河一本鉄のごと 永方裕子
激動の世を咲き継ぎて夾竹桃 生田経子
二階より見えて夜明けの夾竹桃 菖蒲あや
夾竹桃火の如く咲く爆心地 寺田順子
夾竹桃花なき墓を洗ひをり 石田波郷
病人に夾竹桃の赤きこと 高浜虚子
巷間や夾竹桃は白に出て 菅家瑞正
古き町運河に沿へり夾竹桃 水野爽径
玉音を聞きしこの駅夾竹桃 榊原麦子
夾竹桃黙祷一人ひとりかな 菱田久恵
夾竹桃日暮は街のよごれどき 福永耕二
夾竹桃さかなさみしき貌をして 宮坂静生
夾竹桃花無き墓を洗ふなり 石田 波郷
夾竹桃河は疲れを溜めて流れ 有働 亨
夾竹桃夢二の甃(いし)の坂いまも 千代田葛彦
怒濤もて満ち来る潮や夾竹桃 岡田 貞峰
夾竹桃東京砂漠灼けはじむ 千代田葛彦
夾竹桃砂に這ふ如人住みて 望月たかし
夾竹桃旅は南へばかりかな 福永耕二
夾竹桃日暮は街のよごれどき 福永耕二
夾竹桃おなじ忌日の墓ならぶ 朝倉和江
悲報の空夾竹桃の紅きはむ 仙田洋子 雲は王冠
怒濤もて満ち来る潮や夾竹桃 岡田貞峰
昼は夾竹桃夜は夜の女 浜井武之助
夾竹桃垣に潮の香があげて来る 道部臥牛
火を焚くや夾竹桃の花の裏 波多野爽波
しどけなく月下夾竹桃みだる 篠田悌二郎
夾竹桃戦車は青き油こぼす 中村草田男
夾竹桃しんかんたるに人をにくむ 加藤楸邨
病人に夾竹桃の赤きこと 高浜虚子
水着ほす夾竹桃の夕日中 西島麦南
夾竹桃父殺したるごと昏し 岩月通子
夾竹桃咲けば華やぎ沙漠町 吉良比呂武
夾竹桃二階の窓に人老いて 藺草慶子
夾竹桃遊び尽くして帰りけり 藺草慶子
夾竹桃の花の明るさ狂ひたる時計が狂ひし時きざみゐて 真鍋美恵子
夾竹桃しんかんたるに人にくむ 加藤楸邨
病人に夾竹桃の赤きこと 高浜虚子
怒濤もて満ち来る潮や夾竹桃 岡田貞峰
夾竹桃父殺したるごと昏し 岩月通子
夾竹桃戦車は青き油こぼす 中村草田男
夾竹桃のつぼみ勉強部屋の前 瀧井孝作
夾竹桃ガイドのホセに気鬱なし 筒井カヨコ
夾竹桃南蛮墓標朽ちにけり 小林康治
夾竹桃しんかんたるに人をにくむ 加藤楸邨
原爆ドーム夾竹桃を透かし見ゆ 四十九院科峰
戦中派戦後派夾竹桃咲けり 梅田実三郎
病人に夾竹桃の赤きこと 高浜虚子
画廊出て夾竹桃に磁榻ぬる 飯田蛇笏
夾竹桃遺品に妻のものあらず 吉野義子
夾竹桃咲きの盛りの翳もたず 岸風三樓
かたはらに屋根波打つて夾竹桃 八木林之介 青霞集
尻上り言葉を浴びつ夾竹桃 八木林之介 青霞集
病人に夾竹桃の赤きこと 高濱虚子
広島の町はずれにてまっしろい夾竹桃の下に休めり 山崎方代 迦葉
親のことかつておもはず夾竹桃 鈴木しづ子
甘へるよりほかにすべなし夾竹桃 鈴木しづ子
夾竹桃白のたぎるは雨の前 蓬田紀枝子
わが日を返せ夾竹桃のその色の 津沢マサ子
夾竹桃われにひとりの少女棲み 行方克巳
夾竹桃火屑の如く掃き寄せて 行方克巳
美少年かくまふ村の夾竹桃 柿本多映
うつつなる夾竹桃の空に兄 柿本多映
夾竹桃おなじ忌日の墓ならぶ 朝倉和江
夾竹桃雲と会ふ陽のきらめきて 中拓夫
非なれば非凡なれば凡夾竹桃 小檜山繁子
夾竹桃しろきは波の亡びたり 宇多喜代子
夾竹桃羅馬に残るネロの鞭 田川飛旅子
夾竹桃ほのほの色の見えぬ昼 福永耕二
夾竹桃日暮は街のよごれどき 福永耕二
夾竹桃のつぼみ勉強部屋の前 瀧井孝作
税関吏わかく夾竹桃あかし 木下夕爾
夾竹桃しんかんたるに人をにくむ 加藤秋邨 野哭
夾竹桃から 湧く風 信じ 神父昼寝 伊丹三樹彦 樹冠
今日も暑い日だったが木陰ではいい風が吹いていた。
7歳児はコンクール参加一日前ゆえ、13歳児と二人だけで、9500歩の散歩。
フーの木が5本ほど、メタセコイアが数本ほどで木陰を作っている。
庄下川沿いの公園
ベンチは藤棚の下にあるので、藤の葉も見える。