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Channel: ショウちゃんのブログ 俳句のある風景
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セイヨウヒキヨモギ

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淀川の河川敷を散歩。
毎年この時期に夕方河川敷を歩いている。
土曜日であり、雨が上がったこともあり、極めて広いこともあり
あちらこちらに集団ができていた。

淀川河川敷は距離的にも長大であるが、
私が踏み込むのはいつも↓の地点

この時期、この地点で目立つのはセイヨウヒキヨモギ

淀川河川敷の花 動画 で見ることができる。
満開状態。
日本のヒキヨモギの花期は6月以降のようである。



この地点では他にはクローバー、茅、ヘラオオバコくらいしか目立つものはない。

ヘラオオバコは大株のものが目立つ


20年以上続いたPTA役員の同窓会
6時半開始の10分前に会場に到着。
一番乗り。

数えると出席者は8名のよう。20名以上の時もあったが、
老老介護、本人の病気等で出席できなくなった人が増え、
今回で解散することになった。

名称は五陽会。私が命名者らしいが、五の意味が不分明。
たぶん前後五年の役員会のメンバーという意味だと思う。

男性の出席者は私のみ。会長は男性が勤める慣わしであったので、他の4人は欠席である。

昨年までは後継の校長先生も出席していたが、本年3月で定年退職ということで
出席辞退。


皹を少し気にして同窓会 矢口由起枝

蜜豆や同窓会の果ててより 和田游眠

同窓会雪焼の顔遅れ来し 根岸善雄

鞦韆の月に散じぬ同窓会 不器男

ひよんの笛鳴らす傘寿の同窓会 中山杲

桜餅みな児を忘れ同窓会 吉屋信子




百合の木

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ザクロの花が目立ち始めた。

ユリノキ

ユリノキ(百合の木、学名Liriodendron tulipifera[1])は、モクレン科ユリノキ属落葉高木である。

種小名 tulipifera は「チューリップ(のような花)をつける」の意。

別名にハンテンボク(半纏木; 葉の形が半纏に似ることから)、レンゲボク(蓮華木; 花がの花を思わせることから)、チューリップツリー(同じく花がチューリップを思わせることから。種小名と同じ発想)などとも呼ぶ。

ユリノキの花

ウィキペデイアの解説つづき

は薄くて硬く淡緑色平滑で、浅く掌状に2~4裂。Tシャツに見立てられるような特徴的な葉形で、簡単にユリノキであると知れる。黄葉が見事。

期は5~6月頃。形で、枝先に直径6cmくらいでチューリップに似た形の、付け根近くにオレンジ色の斑紋のある淡い黄緑色の花を咲かせるが、高く茂った葉の間に咲いていて目立たない。がく片は3枚。雌蕊円錐形に集合したものの周囲を、多数の雄蕊が取り囲んでいる。

果実ローソクのような形状をした集合果で、個々の果実は細長い「へら型」の翼果で、晩秋からにかけて散布される。

トラフアゲハEastern tiger swallowtailPapilio glaucus)の幼虫食草の一つ。

例句は1句のみ

百合の木の花戒律は破るべし 原田喬


鯰のモンロー泳ぎ百合の木咲いた

鯰がいるはずと川を覗いたらすぐ見つかったが、画像には撮れなかった。

↑画像の下に写っている。


アコウの実(花?) イチジクと同じ咲き方をする。

↓我が家から最も近いバス停(のひとつ)

その横の更地で
トキワハゼ

ニワゼキショウ


ヒナキキョウソウ




バラ

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薔薇で検索すれば、3,000句位例句が登場するのではないかと思い、検索。

「俳句検索」で715句、「新俳句検索」で524句であった。
当然ながらかなりの重複があるだろうが、意外に少なかった。

「俳句検索」で登場した最初の100句(重複等放置)


薔薇よりも濡れつつ薔薇を剪りにけり 原田青児

薔薇切って薔薇より赤き血の滲む 長山順子

薔薇を見る薔薇の背丈になりもして 石田勝彦 秋興

薔薇に倦み薔薇を売りをり渋谷駅 奥坂まや

薔薇園の薔薇よりも濃き夕茜 深見けん二

最初の5句は、いずれも「薔薇」が2度登場する。

薔薇より濡れて薔薇を剪る
薔薇より赤き血の滲む
薔薇の背丈になりもして

いずれも吟行会などで発表されていれば高点句になっていたであろう。その風景を共有していれば、私でも○をつけるであろう。

「冬薔薇」などと表記すれば、5音とするために「ふゆそうび」と
発音する。


薔薇日の金色を分ちくるゝ 細見綾子 冬薔薇

風邪なりや薔薇を離れて薔薇の線 加藤楸邨

薔薇園の薔薇よりも濃き夕茜 深見けん二

雪眼して薔薇の国より戻りたる 高野ムツオ 雲雀の血

人体は薔薇のごとしや雪の夜 高野ムツオ 鳥柱

霜の夜の超待急は薔薇のごと 高野ムツオ 鳥柱

薔薇垣にかくるる人の禍福かな 行方克己 知音

薔薇や海に向け置く椅子二つ 舘岡沙緻

教へ得ぬに学び得し子よ冬薔薇よ 香西照雄

薔薇の蕾のままに昭和果つ 五島久子

薔薇やどこも痛まず病み臥る 北野民夫

壁に吊る木偶の手足や冬薔薇 太平栄子

薔薇活く鋭き棘を水に沈め 山口波津女

薔薇傾けて置くワインの壜 伊藤いと子

消さで置く寒燈のもと薔薇一輪 目迫秩父

薔薇園に海の気とどく秋日和 槫沼けい一

薔薇咲き万葉よりの鮎どころ 大島民郎

薔薇の雨本門寺裏へ坂をなす 藤田湘子

薔薇剪るや深きところに鋏入れ 島谷征良

薔薇の辺に明治の時計いまも鳴る 三谷いちろ

猫と住み紅薔薇垣を隠れ蓑 殿村菟絲子

宴果てゝまかるひとりに薔薇の雨 久保より江

月の露光りつ消えつ薔薇の上 鈴木花蓑

とほるときこどものをりて薔薇の門 大野林火

絹の薔薇作りてしるく夏痩せす 寺井谷子

薔薇の芽に朝雲うごく外秩父 永井由清

薔薇の芽と棘と睦みて雨の昼 鷹羽狩行

薔薇の芽や校正のペンポケットに 原田青児

薔薇の芽に息をころしてブロンズ像 橋本美代子


薔薇よりも青年匂ふ聖金曜日 楠本憲吉

この句の場合は季語は聖金曜日とする。



あえかなる薔薇撰りをれば春の雷 石田波郷

冬の薔薇たくさん活けて誕生日 合原 泉

夕風や白薔薇の花皆動く 正岡 子規

我が為に薔薇を買ひ来ぬ淋しき日 東 容子

薔薇の芽に夫の嫌ひし虫の来る 平山 愛子

天心の浜薔薇に朋たてこもる 大井恒行

絵タイルの薔薇華やかにシャワー浴ぶ 赤尾恵以

薔薇園の色失なえる白夜かな 寺澤慶信

薔薇園のまんなか誰も知らない樹 山崎愛子

薔薇園の全景海へ傾けり 山崎ひさを

薔薇一輪心の奥にかすり傷 和田幸司

折れている薔薇あり夜の雨を聞く 天野素子

水いろの夕ぐれ薔薇を買ふ金なし 林田紀音夫

薔薇の芽に七曜めぐるにぎやかに 原田青児

薔薇の芽の真紅を洗ふ雨となりぬ 岡田日郎

薔薇の芽と棘と睦みて雨の昼 鷹羽狩行

ひらがなの会話主婦らに薔薇芽張る 鈴木蚊都夫

薔薇反逆の白崩れゆく 伊藤 梢

薔薇散る一片は鞭の上 原田青児

雪眼して薔薇の国より戻りたる 高野ムツオ

迎春やわが薔薇園に海を容れ 原田青児

薔薇に風厚き封書が子に来しよ 細川加賀 『生身魂』

薔薇嘘の如くに大輪に 波多野爽波 『鋪道の花』

一輪の薔薇に意匠のなきコップ 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』

薔薇の上誰か訪ひくる意にしつとり 野澤節子 『花季』

薔薇やわが掌が握るわが生涯 野澤節子 『花季』

見えてゐる野薔薇のあたりいつ行けむ 野澤節子 『未明音』

薔薇を持ち倒立したり暗函に 田川飛旅子 『使徒の眼』

薔薇の芽をながくみつめて怪しまる 田川飛旅子 『山法師』

己が活けし薔薇へ礼してわが少女 田川飛旅子 『外套』

凍光に薔薇あり母となる朝 柴田白葉女 『冬椿』『遠い橋』『岬の日』

塹壕に薔薇しばらくはふるへたり 齋藤玄 『舎木』『飛雪』

血小板数低し冬薔薇みなむらさき 河野南畦 『元禄の夢』

誕生日この一日の薔薇を買ふ(五月二日) 河野南畦 『風の岬』

薔薇の門幾つくぐると心足る(浜離宮) 角川源義 『冬の虹』

薔薇大輪稚ければ神召されしや 角川源義 『冬の虹』

剪るは白薔薇か鋏の鋭き音は 加倉井秋を 『武蔵野抄』

老いたくはなし黒薔薇を黒と見ず 加倉井秋を 『欸乃』

他所の家にしか冬の薔薇咲かず 加倉井秋を 『午後の窓』

かりそめの旅の間に咲き冬の薔薇 加倉井秋を 『胡桃』

剛き詩が欲しや鉄器に冬の薔薇 飴山實 『おりいぶ』

長兄の手品はいつも薔薇が出る 仁平勝 東京物語

焼け残る薔薇 園丁のあんぶれら 仁平勝 花盗人

薔薇生けて食卓のアンソール展 仁平勝 花盗人

殺めかけ薔薇否認する想像妊婦 仁平勝 花盗人

薔薇のとげぬき地蔵前四人下車 仁平勝 花盗人

薔薇園の時雨の松を愛づるかな 大木あまり 火球

薔薇園の美しすぎる寒さかな 大木あまり 火球

薔薇の木の一株といふ重さかな 大木あまり 雲の塔

教会の束ねて青き薔薇の棘 大木あまり 雲の塔

枯園や神慮にかなふ薔薇一つ 中田みづほ

北塞ぎ南縁薔薇のひとつ咲き 岸風三楼

蝿ひとつ夜深き薔薇に逡巡す 日野草城

見えてゐる野薔薇のあたりいつ行けむ 野沢節子

薔薇園やアーチの下の小休止 和久津フミヱ


薔薇咲いて白壁フェリス女学院 稲野博明

同じ道沿いにある横浜双葉学園には毎年夏の数日丘の下にある船員用ホテルから通ったことがあるので、フェリスの前も何度か歩いたことがある。



眠る嬰児水あげてゐる薔薇の如し 飯田龍太

薔薇の香か今ゆき過ぎし人の香か 星野立子

車椅子の母のり出して薔薇をかぐ 藤田郁子

薔薇の土誰か訪ひくる意にしつとり 野沢節子

薔薇大輪稚ければ神召されしや 角川源義

薔薇蕾み昆虫界に移りたり 秋元不死男

薔薇つけし葉のきわやかに甕の水 飯田蛇笏

垣の薔薇揺れてモーターボート過ぐ 森田 峠

どの家も薔薇を咲かせて新開地 前橋春菜

薔薇の愛好家に薔薇の画像を10枚見せて
品種を当てさせるとどうなるであろう。
たぶん2つか3つ位は、候補の中に正解があるかもしれない。
これは伊丹の荒牧バラ公園で写したものであると言えば、
関西の、あるいは阪神間に住居のある愛好家なら5つ位は正解に到達できるかも。
その上で、10枚の画像と、10の品種を並べ書きして
正解を選択させれば、10種類とも当てることができる人も薔薇の栽培家の中にはいるであろう。


私、今日なら3つ、明日なら1つ位か?しかしどういうわけか
プリンセス・アイコだけは愛着がある。

たぶん 判官贔屓

↑プリンセス アイコ
↓プリンセス ミチコ

以下10種紹介








⑧この薔薇園の薔薇は日本で作出されたものが多いが、
これはフランス「産」




①から順番に

早春
万葉
ブラスバンド
ピース
ダブル デライト
ホワイト デライト
熱情
サーモン ゴジャール
広島アピール
緋衣

 薔薇園の風景








仁丹

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寂しや仁丹将軍花菜の里
                   ショウちゃん20歳代の作品

今でも、時々信号待ちをする交差点で、浪花千栄子の姿が視野に入るが、
大村昆の眼鏡姿や由美かおるの美脚は見なくなった。
6歳と12歳の孫などには、「仁丹」といっても通じないかも。

私の、中学時代からの友人で、精神科医になった人物は、
私の俳句作品ではこの句だけを記憶していて、
時々会って、俳句が話題になると、
いまもあんな句を作っているのかとこの句を暗唱してくれる。


ともかく既成俳句が取り上げなかったテーマ(といってもせいぜい単語だが)
を目指しているのは確かだから、「まあな」と応答している。

今は近年帰化が定着してどこでも見られる野草をテーマにすることが多い。


薔薇

光彩

マダムビオレ

この種の薄紫のものはいろいろある。

↓ウィンドミル

ジョナサン

ふれ太鼓

「仁丹」を詠った句は0ではないであろうと検索。

暗い日の仁丹遊ぶからだの景色 木田柊三郎

仁丹の粒を噛みをる遍路かな 大木あまり 火球

仁丹の銀こぼれつぐ涼しさよ 山口青邨

仁丹の銀まろび落つ春の土 高橋敦子

仁丹のにほひ揺れつつ暖房車 白岩 三郎

仁丹があり甚平のポケットに 皆川白陀

獄しずか仁丹の赤き小粒に吹く秋風 橋本夢道 無礼なる妻


塀の外、溝の上に置いているプランター、ようやく諸葛菜(花大根)は2つ残すのみとなった。
5,6株は種を取るために庭の隅で管理しているが、各種の苗が育ってきて、入れ替え作業が多忙。

 明日も某邸の薔薇を拝見する予約が成立。

ヨハネパウロ2世なる純白の薔薇を見るために、市内にある薔薇公園へも出かけたいが時期を逸するかも。

尋ね花

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猫缶さんなら一気でお願いできるのでは?


今日、育て主から名前を聞かれて名前が出てこなかったもの。

よく見かけるし、一度どこかで尋ねたような気もするが、今もなお思い出せない。

② 枝垂れなでしこみたいな↓
5月17日撮影



④⑤

白いのはペチュニアの新品種だろうと思うけれど、後の2つが分からない。


フレンチラベンダーではない白い花。これも最近よく見かける。

半ば野生化している。

葉がスイセン状ではない方。

⑦ 草ではなく木のような感じ


これもこの季節、よく見かける。

リナリア(ムラサキウンラン)かなあ?
まだまだあるけど、いっぺんにたくさん学ぶと半分以上忘れてしまう可能性が高いので。
以上よろしく。




オリーブ

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ブラシの木は同一地域内でも盛りの時期が日当たり等によってかなりズレがあるように思う。
すでに花が衰えているものもあれば、まだ盛りを維持しているものもある。

今日の見たブラシの木

盛りを少し超えたところだろうか。

18日に伊丹の薔薇園の傍らで見たもの

今日はまたブラシの木に白花があるのを知った。

「ブラシの木」でも「金宝樹」でも例句は探し出せなかった。(導入が)比較的新しい園芸種ゆえに歳時記には載っていないのであろう。

 哺乳瓶を洗った記憶金宝樹


今盛りなのが、オリーブの花

このオリーブの花が盛りの家を昨日訪問。築1年。私の勝手な尺度でいえば平成30年になっても標準とは言えない。

門の向こうに見えるマンションのオーナーさんである。




ヘレンドが10客ほど。柄指定でコーヒをいただいた。
我が家にもへレンドが2客ある。ひとつはブダペストのアンティークショップで購入
たしか1939年製作品。偶然にも阪神淡路大震災を乗り越えて健在。この時外に出して飾っていたロイヤル・コペンのクリスマスシリーズは全部割れてしまった。

↓厨房はそのコーヒを淹れたコーヒ・メーカーだけが外に出ている。

↑から見えるテレビ

80インチ!

ロベリア

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園芸好きの方は、多分、覗き見大歓迎であろうと思い、たくさんの鉢ものが門の外へ出ているお家で、庭も覗き見出来る状態であれば、かがんだり、背伸びしたりしてのぞき見させていただいている。それだけではなく、カメラを適当に差し込んで写させていただいている。

 そんな時にお家の主(婦)と目が合えば、褒めまくろうと思っているが
そういう状況には遭遇していない。

シモツケはもう盛りを超えたよう。


街角にこんなモニュメントがある近くの家。花が見やすいようにガレージが開放状態になっている。

フクシャをこんな風に茂らせたいと思い、なんどか鉢物を購入するが成功しない。

↓角地に建っているこのお家はすごい

ロベリアは初心者向けという解説もあるが、ここまで整えるには毎日の管理が大変だろうと思う。

わが市では「街角花壇コンテスト」という催しがある。
散歩の人が覗ける前庭花壇を写真応募するのである。
ただし条件があって、我が家もそうだが、門より前の公共の排水溝の上を利用した
ものは応募資格がない。よってこのロベリアも応募資格欠如ではあるが
通行の邪魔と言って不平を言う付近住民はいないだろうと思う。

立葵の季節が目の前に。


ロベリアも「俳諧歳時記」には登載されていない。
よって2013年刊行の「全季俳句歳時記」なるものにも採録されていない。
念のため検索

液肥与ふペチュニア・サフィニア・ロベリアと 高澤良一 暮津

ロベリアを覗くに誰も腰を折る 日原輝子

ロベリアの白をめぐらす時計塔 つじ加代子

ロベリアに大噴水のたちあがる 伊藤いと子


歳時記信仰の薄い結社の方たちの句であろう。

新しい土に播いたが虫がついたので、
ポットに仮植した。

バジルは2次、3次と1週間ずつずらして播いたので、まだまだ苗は大量に育っている。
摘芯して大株に育ててれば、週に2度くらいパスタ料理に使っても2,3株あれば使い切れない。





枇杷

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芦原


2メートルを超えている。

この季節を代表する果物といえば

栽培しているというより、「自然発生」したかに見える木が多い。
↑の木もそんな感じだが、それにしては実が大きい。

枇杷の例句意外に多い。
例によって「俳句検索」から最初の100句をコピーして、
河原枇杷男さんの句を省いたら

枇杷の木に枇杷の花咲く冬至なる 北原白秋

邪魔なれば暇出されたる枇杷の種 中原道夫

赤子にも晩年はあり枇杷の花 高野ムツオ 蟲の王

海底を行く列車あり枇杷の花 高野ムツオ 蟲の王


二階にはあまり上らず枇杷咲けり 舘野たみを

三輪山の巫女の昼餉や枇杷の花 高木弘子

芭蕉生家花枇杷を揺る風もなし 大島美代子

男合羽の女ゆく岬枇杷の花 武政 郁

水汲みに僧が出てきぬ枇杷の花 星野麥丘人

舟宿のうらに猿出づ枇杷の花 浜 明史

枇杷咲けり街音ここも止む間なし 中村汀女

翔つ鳥の火山灰を飛ばせり枇杷の花 大岳麗子


枇杷や九十九折なす島の道 石川桂郎

黒髪を持つ憂さ枇杷の熟るるころ 三木照恵

ぽつぺんを吹くやころころ枇杷熟れて 邊見京子

マリヤ観音面輪愁ひて枇杷青し 水原秋櫻子

枇杷買うて舷梯のぼる夜の雨 橋本多佳子

黒衣より掌を出し神父枇杷をもぐ 津田清子

枇杷すゝりをはりし双手宙にせる 岸 風三楼

枇杷の種はずみころがる海の家 桜井博道



枇杷の種弾みて富士の山開き 飯田龍太

枇杷の葉に供ふ野のもの釈奠 鶴丸白露



客俳人主俳人枇杷の花 遠入たつみ

枇杷の花咲く藩邸の舟着場 松尾 玲子

高崎山に生まるゝ子猿枇杷熟るる 草本 美沙

枇杷を食うこと楽しみに帰省せる 荒巻 大愚

袋掛済みしばかりの枇杷の里 山元 秀女



枇杷の花日輪薄目してゐたり 神蔵 器

他人ごとを空に放つて枇杷の花 天野素子

枇杷の花胸厚き教師病むという 岡本政雄


天平のおどけ眼に枇杷熟るる 今井竜蝦

弔問の途中の枇杷が綺麗なり 鈴木伸一

無伴奏組曲夜の枇杷太る 浦川聡子

枇杷熟るる古都法難の多かりき 浅賀穀象虫

花びらのやうに枇杷むき近江びと 向山隆峰


遠母の一消息や枇杷の花 細川加賀 『傷痕』

紙の上に落ちて濃くなる枇杷の汁 田川飛旅子 『外套』

枇杷の花チヨッキを吊すドアの裏 田川飛旅子 『花文字』

枇杷の花咲くころの忌の三つほど 岸田稚魚 『萩供養』

枇杷の花ゆるやかに刻狂ひをり 岸田稚魚 『筍流し』

枇杷すする大いなる貌よ阿波に入る(車中の武者小路先生) 角川源義 『口ダンの首』

枇杷*もぎてもとの夜空へ枝を帰す 加倉井秋を 『真名井』

枇杷をむく指を反らしてすでに少女 加倉井秋を 『午後の窓』

かへり梅雨手にさづけられ枇杷三顆 『定本石橋秀野句文集』

枇杷をむく母にまだある指力 大木あまり 火球

病む妻に嘘いくつ言ふ枇杷の花 能村登四郎

枇杷の花ゆるやかに刻狂ひをり 岸田稚魚

願かけの絵馬の古びて枇杷の花 下間ノリ

枇杷や職業欄に主婦と書く 矢口由起枝

故郷に墓のみ待てり枇杷の花 福田蓼汀

枇杷の花大やうにして淋しけれ 高浜虚子

父祖の地を終のすみかに枇杷の花 後藤澄子

旅に獲し言葉一つや枇杷の花 石田波郷

くちそそぐ花枇杷鬱として匂ひ 橋本多佳子

帰国子に買ふ日本地図枇杷の花 武田光子

枇杷を食むぽろりぽろりと種二つ 星野立子

紙の上に落ちて濃くなる枇杷の汁 田川飛旅子

枇杷熟るる出窓の多き異人館 中井啓子

磯の香に峙つ山も枇杷のころ 水原秋桜子

枇杷は黄に天主の塔は海光に 石原八束

水玉を生毛につけて卓の枇杷 福本天心

ハンケチに雫をうけて枇杷すする 高浜虚子

やはらかな紙につつまれ枇杷のあり 篠原 梵

寒肥や花の少き枇杷の木に 高野素十

枇杷の花五瓣揃ひしものを見し 米田ゆき子

淋しさもその淡さほど枇杷の花 斎藤道子

枇杷の花咲き廃屋となりてゐし 高橋正忠

枇杷の咲く村しんかんと人は老ゆ 中 拓夫

一人とはもう減らぬこと枇杷の花 阿部正調

枇杷や一日暗き庭の隅 岡田耿陽

里人は信長贔屓枇杷の花 藤本時枝

このあたり黄泉比良坂枇杷咲けり 加藤三七子

無伴奏組曲夜の枇杷太る 浦川聡子

老人に枇杷熟るることくり返す 鳥居真理子

枇杷に灯る色のはるばる着きしごとし 宮津昭彦

爛々とをとめ樹上に枇杷すゝる 橋本多佳子

身の中のまつ暗がりの蛍狩り 河原枇杷

火山灰落して枇杷の袋掛く 峰山 清

枇杷咲くや足の踏み場のみな古墳 百合山羽公

わが刻を今日はわが待つ枇杷の花 林 翔

枇杷の花同色の蜂を呼び集め 瀧 春一

枇杷咲きぬ面影知らぬ生母の忌 林 翔

枇杷の実(夏)より、枇杷の花(冬)を詠う句が多い。
「俳句歳時記」の索引で、「びわ」を探してみつからず、
そうか「びは」かと思った次第。


ビヨウヤナギ

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第4日曜日は地元での句会。

句会場の公民館の横には大きな個人宅が建っていたが、数年前に
信用金庫の支店になった。
「初代の」営業担当が熱心だったので、口座を開設した。
ロビーへ入るとコーヒ・メーカーが用意されており、新聞も読めるようになっているので
時々利用していた。「していた」と書くのは、最近はATMコーナー以外は利用しないからである。
次代以後の営業担当があまり熱心でないのと
魅力的な「商品」を用意していないからである。

ただしこの支店の駐車場は広く、それを囲うようにビヨウヤナギを植え込んでいる。
5月句会の頃に満開になる。なかなか見ごたえがある。

今日は、例年より咲き方が遅い感じ。



未央柳こぼれ初めてより頻り 白石 時子

しなだるる未央柳の蕊の雨 江藤 ひで

水辺の未央柳は揺れ易し 清崎敏郎

又きかれ未央柳とまた答へ 星野立子

彼女眉目よし未央柳をむざと折る 高浜虚子

咲き出でぬ未央柳のたよたよと 蛇足

未央柳年月母のごとく咲く 福原十王


虚子の句、かのじょびもくよし 、8音の出だしである。
私は、最近まで(10年くらい前まで)7音、8音の初句は普通であったが、
分かち書き俳句をやめてからはそういった詠い口を控えるようになった。
その分発想が平凡・陳腐になったと思っている。


本日出句5句(席題「改」  改札口が話題になったので)

市境の標識一本山法師
大胆な地裁判決武者人形
山法師制度改革いつの日か
17人揃った夕餉枇杷実る
花石榴マックの店が空いている



駅前のマックは女性店員が店の前に立って「いらっしゃいませ」をやっている。
よほど暇なのだろう。そういえば店の前の2重・3重駐輪もなくなった。

原発再稼働禁止判決を下した判事の次の勤務地は鳥取地裁倉吉支部位か?

17人揃ったのは、我が家ではなく、Mrs K宅である。


我が家は10人揃ったのが過去最大である。


↑今年初めて植えたかたばみ(4つ葉のクローバー)である。

↑オオニワゼキショウの園芸種だと思っていたが???
解説読むと花はニワゼキショウより小さいとあり、
画像集を覗いてもこの種の色は採録されていない。

しかし家の近所ではアスファルト道路の端でこの色で野生化している。


5月句会では、紫陽花(4音なので濃紫陽花とするのが一般的)、新樹、薔薇、桐の花が定番で
山法師も珍しくない。


未央柳は中7音の中に取り込んで詠うのが普通だが字面が悪い。
美容柳という表記もあるようだが、美といった言葉自体が俳句では扱いにくい。
よって句会でもあまり登場しない。




青楓

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藁屋根にある光陰や青楓 岡本差知子

みかへり如来へ回廊くらむ青楓 横山房子

青楓能楽堂へ風を訪ふ 金子恵美


「青楓」の例句意外に少ない。
「若楓」の例句は多い。

廊わたる尼袖あはせ若楓 飯田蛇笏

憂き顔の一休像や若楓 柊 愁生

弟子達の弓の稽古や若楓 中村吉右衛門

由良谷へ水はしり落つ若楓 羽田岳水

上に座す薬師如来や若楓 小田部 杏邨

若楓ひととき憩ふ寺の縁 林 瑠美

身のうちのストレス抜ける若楓 塙 きく

葉を重ね重ねて暮るる若楓 日野草城

若楓枝を平に打重ね 富安風生

苔青し更に影置く若楓 水原秋桜子

雨ふふむ葉の重みして若楓 原 石鼎

筝の前に人ゐずなりぬ若楓 高浜虚子

子を生みに子が来てゐるや若楓 安住 敦

若楓寺の普請の大足場 浅見まき子

四阿に日の影動く若楓 正岡子規

動くものみなやわらかし若楓 内藤雅子

膝の上京菓子となる若楓 中嶋秀子

差しのべし手に染むばかり若楓 小川濤美子

杉の間に一きはしるき若楓 臺 きくえ

叔母逝いてかるき悼みや若楓 飯田蛇笏

苔あをし更に影置く若楓 水原秋櫻子

若楓下枝夕づく蝶を垂る 木津柳芽

母の忌の雨うつくしき若楓 田中 美彦

木洩日を更にちらしぬ若楓 下村ひろし

若楓一茶の墓は背の高し 中山康子

若楓祖父と硯を並べけり 及川隆夫

多摩と甲斐分つ吊橋若楓 玉置石松子

子を産みに子が来てゐるや若楓 安住敦

生れてすぐ歩く鹿の子や若楓 吉田冬葉

若楓交み雀を滾しけり 石塚友二

若楓うつる岩越すまでの水 川本臥風

若楓枝を平らにうち重ね 富安風生

若楓影さす硯あらひけり 水原秋桜子

伯母逝いてかるき悼みや若楓 飯田蛇笏

腹に背に灸あと痒し若楓 悌二郎

葉を襲ね~て暮るゝ若楓 草城

若楓京に在ること二日かな 展宏

大原の昼くもりくる若楓 舟月

苔あをし更に影置く若楓 秋櫻子

雨ふゝむ葉の重みして若楓 石鼎

伯母逝いてかるき悼みや若楓 蛇笏

らんぎりのうてる間まつや若楓 万太郎

弟子達の弓の稽古や若楓 吉右衛門

三井寺や日は午にせまる若楓 蕪村

筝の前に人ゐずなりぬ若楓 虚子

若楓石の凹みに水たまる 泗竹

四阿に日の影動く若楓 子規

若楓茶いろになるも一さかり 曲翠

弟子達の弓の稽古や若楓 中村吉右衛門

若楓囮の黐の雨ざらし 憂々



公達の手習の間や若楓 涼菟

大原の昼くもりくる若楓 石原舟月

盤台に松魚生きたり若楓 正岡子規

若楓径をおほひて明るけれ 高浜年尾

箒目にあやまつ足や若楓 蕪村

御所車出してありけり若楓 野村泊月

若楓枝を平らにうち重ね 富安風生

尾長きていよゝたわゝの若楓 川端茅舎

若楓縁の障子を外しけり 佐藤紅緑

苔青し更に影置く若楓 水原秋桜子

まるき目の巣籠鳩や若楓 八木林之介 青霞集

松高し下に揺れ澄む若楓 久米正雄 返り花

神宜が子の鶏抱いて若楓 樗堂

日の力猶若楓かざすべし 尾崎紅葉

若楓水もしたたるあそびせむ 栗林千津

らんぎりのうてる間まつや若楓 久保田万太郎 草の丈

若楓昔の人はよき字書き 後藤比奈夫 初心

日蓮の歌にもみへず若楓 史邦 芭蕉庵小文庫

もの喰ひに茶莚借るや若楓 嵐竹 芭蕉庵小文庫

爪はづれ華奢に育つや若楓 遊女-好女 俳諧撰集玉藻集

馬にのる顔をりをりや若楓 卓袋 俳諧撰集「有磯海」



からびたる秋なりけるを若楓 服部嵐雪

伯母逝いてかるき悼みや若楓 飯田蛇笏

身を平ら梅雨とどめんと若楓 中村汀女

僧正の青きひとへや若楓 榎本其角

箒目にあやまつ足や若楓 蕪村遺稿 夏

三井寺や日は午にせまる若楓 蕪村 夏之部 ■ 圓位上人の所願にもそむきたる身のいとかなしきさま也

若楓煽られしどろもどろかな さざなみやつこ






私は、「若楓」というと、楓の木がまだ若い(幼木)ように思えてしまう。

今の季節の緑の楓を詠うなら「青楓」の方がいいように思う。

「俳諧歳時記」では、「若楓」が主季語で、関連傍題として、
「若葉の楓」「嫩楓」(こんな漢字初めて見る)「青楓」「青き紅葉」「若葉の紅葉」を挙げている。
例句20句はすべて「若楓」を用いている。

「青紅葉」も利用可能のようだが、せめて「青もみじ」としたい。

汀子歳時記でも「若楓」だけが、5月の季語として収録されていて、
ホトトギス作家は「青楓」、使用禁止である。


今日の青楓(箕面)

駅から1キロだけ歩いた。
それ以外にも歩いたので、今日の歩数計は11,000越え。




句碑

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野村泊月という俳人がいた。

ウィキペディアの解説:

野村 泊月(のむら はくげつ 1882年6月23日 - 1961年2月13日)は、兵庫県出身の俳人。本名勇。竹田村(現丹波市)生。酒造家西山騰三の次男で兄は西山泊雲。1897年、早稲田大学英文科卒。同年結婚して野村姓となる。中国の杭州で教職についたが、病により帰国し、1910年より大阪九条で日英学館を経営した。在学中より高浜虚子に師事。兄泊雲とともに丹波二泊と呼ばれた。1922年、田村木国皆吉爽雨と「山茶花」を創刊、雑詠選者。1936年、「山茶花」を辞し「桐の葉」を創刊・主宰。豪放磊落な性格で酒豪であった。

「ホトトギス」停滞期の作家で、三村純也は「虚子の提唱を忠実に守りぬき、平明な写生句が実を結ぶ先駆けをなした」としている(『現代俳句大事典』)。句集に『定本 野村泊月句集』(1951年 桐の葉発行所)などがある。


文中にある皆吉爽雨が大阪で「雪解」なる俳誌を創刊したころから、ワイフの両親はともに
爽雨門である。
母親の方は最近、俳句の功績で大阪知事賞なるものを得た。
非常にたくさんの部門の一つが俳句であって、表彰式でも知事ないしその代理から名を呼ばれて登壇することもなかったと聞いている。

俳句関係の参会者もほとんどない式典へ
参加するためにワイフは母を連れていっておお疲れしたようである。

野村泊月の句碑が箕面の滝道にある。
かなり広い場所をとって目立つが
いろいろの石碑が道中にあるので、
立ち止まって句を確かめる人などいない。

石碑の句は読めないが、
横にある案内板の解説に従って見直すとなんとか判読できる。

句は瀧安寺で詠まれたようだが、

その寺へ行くための道標が、阪急電車の箕面駅を出て、瀧道へ行かずに、
やや東に逸れたところにある。


そこから北を見ると

我が家周辺には句碑なるものはない。
そんなものを建てるにふさわしい場所もなり。
徒歩なら20分位かかるが近松門左衛門ゆかりの近松公園まで出かければ
地元俳人の句碑がある。
たぶんそれが我が家から最も近いところにある句碑である。

花菖蒲

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「菖蒲」で検索したら五〇〇句以上。
菖蒲あやという俳人の句がたくさん登場。

菖蒲も、shobu  shoubu どちらで発音しても3音故、
特に花を詠うなら「花菖蒲」と表現することになる。


花菖蒲うつうつ雨を唇うつし(川口「多吉」の花菖蒲三句) 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』

花菖蒲いつも笑つて伐られ役 中原道夫

女傘借りて見てをり花菖蒲 清水基吉

むらさきを秘めきれぬ白花菖蒲 稲畑汀子

むらさきも濃し白も濃し花菖蒲 京極杜藻

むらさきは恨ふかき色花菖蒲 丸山哲郎

うつむくは一花もあらず花菖蒲 長谷川秋子

風の道自づとありぬ花菖蒲 林 富佐子

だんだんに明るき雨の花菖蒲 小林 正夫

花菖蒲日中の色となりにけり 清崎敏郎

うつむくは一花もあらず花菖蒲 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』

花菖蒲すでに次男坊めきて泣く(三月敦誕生) 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』

花菖蒲瞼の裏に神を喚び 田川飛旅子 『植樹祭』

強打できこえて門ンの花菖蒲 飴山實 『辛酉小雪』

花菖蒲ぢかに地に置く旅鞄 飴山實 『少長集』

終りなきごとくに雨や花菖蒲 大木あまり 火球

手にすくふ水に空あり花菖蒲 高橋悦男

ゆく水に生命うつして花菖蒲 茂木房子

花菖蒲一群づつに色変る 横田和子

咲き初めの丈を揃へて花菖蒲 羽吹利夫

傘さして動かぬ人や花菖蒲 鳥沢まさ江

名所絵の明治風景花菖蒲 富安風生

山裾の戸毎にひらく花菖蒲 伊藤とく

花菖蒲咲きみちてより風を生む 後藤澄子

はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子

浮世絵の一色とんで花菖蒲 小松原みや子

花菖蒲父は近衛の騎兵たり 佐藤をさむ

連吟の流れくるなり花菖蒲 桂川美穂子

業平の名の際立てる花菖蒲 浜本直子

雨の日の白ことさらに花菖蒲 土田桂子

まひ~の水の広さや花菖蒲 山口青邨



仇し名の芭蕉業平花菖蒲 百合山羽公

花菖蒲活けて真夜きく水の音 福永みち子

妻の字は夫に似るとよ花菖蒲 石田あき子

天女らの舞ひ遺したる花菖蒲 仙田洋子 雲は王冠

花菖蒲開かんとして飛ぶかたち 相場青子

花菖蒲水のおもてにこころ置く 加納染人

花菖蒲紫紺まひるは音もなし 中島斌雄

花菖蒲ゆれかはし風去りにけり 高野素十

花菖蒲たゞしく水にうつりけり 久保田万太郎

まひまひの水の広さや花菖蒲 山口青邨

花菖蒲剪つてしぶきのごとき闇 鈴木鷹夫

てぬぐひの如く大きく花菖蒲 岸本尚毅

清少納言に白花菖蒲ほどな恋 草深昌子

森抜けて花菖蒲園森の中 長山あや

現るる人みな美しき花菖蒲 安原葉

八ツ橋の絶えたる先の花菖蒲 小島左京

花菖蒲江戸紫は濡れてゐし 竹下陶子

風触れて花びらうすき花菖蒲 藤松遊子

紫は水に映らず花菖蒲 高浜年尾

花菖蒲ゆれかはし風去りにけり 高野素十



夜空よりどすんと雷や花菖蒲 岸本尚毅 選集「氷」

てぬぐひの如く大きく花菖蒲 岸本尚毅 鶏頭

爆竹のぱあんぱあんと花菖蒲 岸本尚毅 鶏頭

花菖蒲赤子たちまち蚊に刺され 岸本尚毅 鶏頭

花菖蒲吹かれつぷりもいなせなる 西村和子 かりそめならず



日が差してつめたき柱花菖蒲 山西雅子

箸の先見て聞くはなし花菖蒲 谷口桂子

花菖蒲ふるさとの風運び来る 佐藤美恵子

花菖蒲どんどん剪つてくれにけり 石田郷子

紫は水に映らず花菖蒲 高浜年尾

晩年やきつぱりと白花菖蒲 吉岡泰山木

花菖蒲うすらあかりに母泣けり 三森鉄治

墨東の女おもひぬ花菖蒲 加藤三七子

花菖蒲夕べの川のにごりけり 桂信子

花菖蒲ときには人を拒みけり 伊藤敬子

八橋に黄衣の人や花菖蒲 山口青邨

風狂の一花と知れり花菖蒲 小枝秀穂女



こんこんと水は流れて花菖蒲 臼田亜浪

かはたれの八幡堀や花菖蒲 荒木玲子

風触れて花びらうすき花菖蒲 藤松遊子

陽に心ゆるして紫紺の花菖蒲 横内照代

てぬぐひの如く大きく花菖蒲 岸本尚毅

富士見えてよき水走る花菖蒲 荒井正隆

花菖蒲活くる板間に正座して 上野さち子

花菖蒲めぐる千曲に戻す水 西本一都

花菖蒲青田の水が流れ寄る 西本一都

わが恋は人とる沼の花菖蒲(あやめ) 泉鏡花(1873-1939)



きる手元ふるひ見えけり花菖蒲 其角

熊の皮敷きし座敷の花菖蒲 田中冬二 俳句拾遺

遊女屋の草履つめたし花菖蒲 田中冬二 行人

ひらがなで物思ふ日の花菖蒲 鍵和田釉子



花菖蒲吹かれつぷりもいなせなる 西村和子

微熱もつくちびる青き花菖蒲 高澤晶子

錦鯉不器量が来て花菖蒲 加藤三七子

花菖蒲見て気の荒くなりにけり 岡田史乃

欄に尼僧と倚りぬ花菖蒲 横山房子

花菖蒲茎真直ぐに螢這ふ 横光利一



子を起す声まだ出さず花菖蒲 関戸靖子

花菖蒲活けぬつぶさに水つかひ 朝倉和江

花菖蒲剪り仮に置く菖蒲の上 伊藤敬子

北上川の波ちらと見ゆ花菖蒲 斉藤夏風


「大根」然りだが、「大根の花」と「花大根」では違うものを詠うことにもなる。
大根の花は白だが、花大根の色は紫である。

しかし白い大根の花を「花大根」と詠ってもだれも咎めようがない。
歳時記とか季語はそのあたりにも限界がある。

「俳諧歳時記」は「山」や「鉾」を季語扱いしているが、さすがに後続の歳時記はそれをやめている。
「山」と「鋒」が同時に登場すれば、さらに「東山」とか「京(都)」などの固有名詞も登場し、
それ以外に季語らしきもの(汗とかハンカチとか)が登場しないと、「祇園祭」の関連季語扱いとなるが、俳句は何が何でも春夏秋冬の季節を背景にしなければならないという「強迫観念」が前提になっている。




すくと立ちだらりと午睡花菖蒲


花菖蒲はやはり6月の季語であろう。

まだ蕾を愛でる感じではある。


単に菖蒲(園・田)として詠う場合は、4月、5月の菖蒲を詠うものが多い。


菖蒲湯の菖蒲片寄り沸き居たり 篠原温亭

菖蒲の芽出て菖蒲田と思ひけり 今瀬剛一

菖蒲田に菖蒲ぎっしり婆疲る 八木林之助

翠黛も王昭君も菖蒲の芽 行方克己 知音

地下足袋の跡の踏ん込み菖蒲の芽 行方克己 知音

菖蒲田の色をひつくり返す風 行方克己 無言劇



いたゞきの結ばれてあり枯菖蒲 星野立子




夜蛙の声となりゆく菖蒲かな 水原秋櫻子

校倉をめぐる古江の菖蒲かな 麻田椎花

菖蒲剪つて水音をまとひけり 雨宮きぬよ

わかれ~になりて歩きぬ菖蒲園 長谷川かな女

北上川の雨の飛びくる白菖蒲 菅原多つを

袖たもと花にまぎれて菖蒲園 鷹羽狩行

菖蒲見の人にまじりて禰宜そちこち 松本たかし

莟解く風を待ちをり白菖蒲 高島筍雄

毛越寺僧の足型か菖蒲田に 沢木欣一



菖蒲葉で結ぶたてがみ競べ馬 志賀松声



少年のとび込む音す菖蒲風呂 中山純子

父ありし日の熱すぎし菖蒲風呂 広瀬直人

磧温泉に菖蒲投げ入れ湯女去りぬ 大橋鼠洞

菖蒲湯に共につかりて母癒えよ 岡本庚子

菖蒲葺く千住は橋にはじまれり 大野林火

菖蒲湯をかけ合ふ吾子にまじり浴ぶ 近藤一鴻

瞽女のやど雁木のはしに菖蒲葺く 西本一都

菖蒲青き切つ先富士を指す 浅羽緑子

天に近き塔頭菖蒲葺きにけり 松本 旭

葺きあまる色濃き菖蒲一束ね 西島麦南

菖蒲葺く簷あり小瑠璃うたひゐる 水原秋櫻子

雨ありしあとの日傘や菖蒲園 鈴木花蓑



菖蒲の芽まだ稚なくてさざ波す 細見綾子

流れとも云ふ程でなし菖蒲の芽 高木晴子

菖蒲まつはる風に落ちつけず 佐藤 献

足音に来る鯉の口捩菖蒲 東條 照



古園や根分菖蒲に日高し 吉岡禅寺洞



哲学の小径を下りて菖蒲園 大澤 三世木

家康の世よりの庄屋菖蒲園 澤村 啓子

旅の日の二日おくれの菖蒲風呂 平山 愛子

深熊野の弓矢の神に菖蒲葺く 山川 喜八

うすみどり色に染りて菖蒲の湯 金丸 希骨

六月の菖蒲を葺いて飛騨路かな 成瀬 千代

老いてなほ子に従はず菖蒲酒 橋本 對楠

菖蒲の芽つんつん影をかさねけり 薗田 秀子

ひねもすの雨の育てし菖蒲の芽 竹田 節

菖蒲の根分く三つに分け四つに分け 佐藤 梧林

掘り起す菖蒲根分の土固し 曽我 鈴子


朝かげやすこしほぐれて白菖蒲 長谷川 櫂

花揺れて花ちりぢりの菖蒲園 廣瀬直人

老残の月昼ながら菖蒲園 鷹羽狩行

菖蒲園暮れてもひかる雲のこる 鷲谷七菜子



髪の菖蒲解けて匂へり枕上 大木石子

激写避け黄のかがよへる池菖蒲 赤尾兜子

幼児に労はられをり菖蒲葺き 小松崎爽青

風抜ける一瞬の闇白菖蒲 鎌倉佐弓



雨雲や掘り起されし菖蒲の芽 長谷川 櫂

菖蒲の芽鋭く泥を切り立ちし 河野美奇

菖蒲の切先風を震はする 後藤比奈夫

噴井より水到りつつ菖蒲の芽 中村将晴

菖蒲根分水をやさしう使ひけり 草間時彦



風見たり菖蒲の白の頂点に 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』

むらさきの中白菖蒲白堪ふ 殿村菟絲子 『晩緑』

地に並べ売る軒菖蒲国訛 小林康治 『叢林』

菖蒲終へ池の面つねの塔写す(三渓園) 河野南畦 『空の貌』

菖蒲湯へ罷りし留守のかどの錠 『定本石橋秀野句文集』

菖蒲湯へ月のからかさ傾きて 『定本石橋秀野句文集』

菖蒲湯へうちつけの言措きていづ 『定本石橋秀野句文集』

20年ほどの間、毎年6月の第1土日に1泊の吟行会をやっていた。
宿屋の玄関に書き上げてもらうために
「関西俳文学研究会」という名称(略して関俳研)をでっちあげていた。
多いときには30人くらいの参加になった。

特徴は、集合地点についた時点で2句出句。即選句である。
1泊2泊の間に7回か8回句会をやる。
それでもまだ飽き足らない連中が揃っていて
「ショウちゃん、次の締切はいつでんね?」と催促された。

周りの景色を見る暇もなく私は、清記、選句集計に追われた。
駅のベンチで清記し、選句は句番号を提出してもらい、私一人で集計
した。夜の12時頃からさらに袋回し。参加者が10人以下に減ってやっとお開きである。

琵琶湖周辺、伊勢志摩、愛知県、岐阜県あたりが吟行地であった。

時期が時期だけに、「栗の花」「菖蒲」「麦の秋」「植田」が頻繁に登場した。



ムギワラギク

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ムギワラギクである。
春先、ジャガイモ畑の端っこに大株の植物が育っていた。。
何か分からなかったが、先日覗くと、ムギワラギクが咲いていた。
大株の割には花が小さく少ないように思う。
田圃だったので、窒素分が残っていたのかも。

これは秋植えである。
私は春植えした。しかしこんなに大株になってもらっては困るなあ。
普通サイズのプランターに4株ないし5株植えしている。


麦藁菊でも帝王貝細工でも例句は見つからなかった。

「貝細工」(植物ではない)の例句2句

年暮るる姉に小筐の貝細工 直人

三月の海のくろさや貝細工 中拓夫


野草としてのキンケイギクは絶滅危惧種で、
オオキンケイギクは侵略的外来種だそうである。
よって近所で咲いているのはオオキンケイギクということになる。

↑庄下川の石垣の間から生えている。

これも富松川のほとりで見た。

我が家の木立性ダチュラ(ブルグマンシア)
今頃に一番花が咲いて、9月末まで、何回も咲く。

レモンの木を植えるために、ダチュラの方は大幅に剪定した。
そのレモンの花が咲いているのに気づいた。


市役所の分所で住民票を取った。ついでに駅前再開発前の画像をコピー。

伊丹線の駅が神戸線のホームとは別のところにあるようだが、
その時代にも私、伊丹線を利用していたのに、
この画像の現在地がまったく想像できない。



盛りを超えた薔薇(農業公園27日)



ジャカランダ

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5月14日の神戸句会でお元気な姿を見せていた俳句仲間が急逝した。
葬儀会場で蜘蛛膜下出血であったと病名を聞いた。

鳴尾の葬儀会場へ行くために阪神電車に乗った。
確か鳴尾浜に大きなフラワーガーデンがあると聞いていたので、
葬儀の終わった後寄ってみようかと思った。
吊広告に阪神電車沿線の行楽案内があって、見ると鳴尾浜公園の「目玉」は
ジャカランダ(花期6月)と記されていた。


葬儀会場にご近所から自転車で来ていた俳句仲間がいて
「リゾ鳴尾浜」へ行くのなら案内しましょうというのでご同行願った。

最寄駅の駅前に無料シャトルバスの乗り場があって、数分待ちで乗車。


フラワーガーデンは見ごたえがあった。
肝心のジャカランダはまだ盛りの時期ではなかったし、
幼木であった。
特別の案内板も見当たらなかったが↓がジャカランダであろう。



帰宅後ネット検索したら園内には数本ジャカランタがあるが花をつけるのは目下1本だけであると書かれていた。

他には針山(針刺し)(ピンクッション)という木(草?)が、初めてお目にかかるものの
ような気がした。

こんな姿で、こんな名前なら一度見たら忘れない。

↑左手が海で、入場料を取る釣り公園になっている。
休日などは釣り人がびっしりと並ぶということであった。
同じような施設は、尼崎にも神戸にもある。
長女の配偶者が10匹以上太刀魚を釣ってきたのでご近所に配った記憶がある。
ここも太刀魚がよく釣れるらしい。

ジャカランダもピンクッションも歳時記には未登載であろう。

針山の針に赤糸まつり笛 鈴木鷹夫 大津絵

針山を並べ祭るや灯一つ 高浜虚子

針山に針あることも春という あざ蓉子

針山に母の遺髪やあたたかし 伊藤杜夫

針山も日にふくらみて福寿草 八染藍子

針山に針満たしめて春着縫ふ 朝倉和江

針山に紅絹うつろへる供養かな 芝不器男

針山に待針植えて妻の聖夜 原子公平

くらがりの針山を翔び春の蝿 大中祥生

針山の糸はむらさき松の内 大峯あきら 宇宙塵

植物の針山を詠った句もなかった。


有事法案通過やむなしジャカランダ




皐月

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盆栽にするどく飛びし落葉あり 波多野爽波 『湯呑』

きのふ書にけふ盆栽に木の葉髪 山内星水

鶯の籠入口に盆栽展 今井真寿美

土用芽の吹く盆栽を軒下に 川崎栗堂

盆栽の松に風吹く葭戸哉 秋山楽之

盆栽の熔岩険しうてふ蘭 関森勝夫

盆栽の林に霜をなつかしむ 尾崎紅葉

薺打ちし俎板に据ゑん盆栽も 河東碧梧桐

教えたくて我慢できないような先輩が周りにいなかったので、皐月には手を出さなかった。


フラワーガーデン(鳴尾浜)

エレモフィラ・ニベア なかなか名前を覚えられない。




アークトチス

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ハゴロモギク属に関するウィキペディアの解説:


アフリカ南部に40~50種分布し、半耐寒性の一年草または短命な多年草で、ガザニアヴェニディウムと近縁の植物である。茎や葉に天鵞絨状の白くて柔らかい毛が生えているものが多い。葉は根生葉のみのものもあり、茎に付く葉は互生し、柄があり、羽状の切れ込みがある。花は普通春咲きだが、園芸種の中には、かなり長く咲いているものもある。花色は黄色やオレンジ色が多く、白や淡紅色もあり、舌状花の付け根に蛇の目模様が出るものもある。晴れた日の日中にのみ全開し、曇りの日や夜間は半開または閉じている。学名は「熊の耳」の意味で、タネの落下傘が動物の耳に似ているからと言う。

主な種

ヒメアフリカギク A. acaulis[1]
草丈30cmくらいの秋まき一年草。葉は根生葉のみで、長さ20cm以上になり、表面はざらざらしていて、裏面に柔毛がある。春に根元から直接花茎を出し、8cmくらいの黄色またはオレンジ色の頭状花を単生する。種小名は「枝がない」の意味。園芸ではアコーリスとも呼ばれる。
ファストゥオーサ A. fastuosa
1935年頃に日本に導入され、「じゃのめぎく」の和名が付いている。しかし、キク属の Chrysanthemum carinatum も蛇の目菊と呼ばれることもあり、それと区別するために「寒咲蛇の目菊」と呼ばれることもある。短命な多年草で、草丈1mくらいになり、全草が白い毛で覆われている。強い霜の降りない地方では、9月5日頃までにタネをまくと、12月から3月まで開花する。花茎10cm以上になり、明るいオレンジ色で、名前の通りに蛇の目模様がある。ヴェニディウム属 Cenidium に分類されることもある。
ヒルスタ A. hirsuta
一年草で草丈50cmくらい。葉がざらざらしていて、種小名は「毛が生えた」の意味である。暖地では早春から初夏まで咲き続け、舌状花は白で中心に蛇の目模様があり、管状花は黒褐色または紺色である。
ハゴロモギク(羽衣菊) A. stoechadifolia[1]
草丈70cmくらい。葉は長楕円形で鋸歯があり、灰色を帯びている。花は8cmくらいで、黄色・オレンジ・白と淡紅色があり、開花期が比較的長い。別名でアフリカギクとも。シノニムは Arctotis grandis
ヴェヌスタ A. venusta
やや寒さに弱い一年草。草丈30cmくらい。花はこの仲間としては珍しい明るい水色で、ヒマワリの蕾のように太陽を追いかける性質がある。また、夜になると曙が待ち遠しいように、東を向く。種小名は「かわいらしい」。

↓こうなれば、もうガザニアである。



紛失物 履歴

読書用眼鏡(老眼鏡)
30歳後半に定期健診で視力検査をしたら視力が1.0を下回ったので近眼鏡を買った。
しかし運転免許更新時に検査したら眼鏡なし運転大丈夫と言われ、近眼鏡の使用はやめた。
(よって運転免許証の裏に「眼鏡等」と記されたのは3年間だけであった)
辞書の文字が読みにくくなったので、老眼鏡を買った。
買ったけれどほとんど利用しなかった。
フレームとレンズで7万ほどした。
10年以上たって眼鏡の日常的使用を始めた。
3年ほど前に客を送りに出て戻ると眼鏡が消えていた。
屋内紛失だったので
そのうちに出てくるであろうと高を括っていた。
眼鏡なしでは不自由なので、しかし数万の買い物も惜しいので
百均店へ行って2.5とか3.0の度数の老眼鏡を買った。
カバンの中、机の上、居間などに置くために、今では20個くらい持っている。
百均の眼鏡は、特にちょっと新しいデザインのものはあっという間に使用不可能になる。

紛失してからちょうど1年目に(その間に10本くらい百円眼鏡を買った)
洗濯機の後ろから埃まみれになったケースごと、眼鏡が見つかった。
あわてて客を送り出す時に一時的に眼鏡ケースを洗濯機の上に置いたらしい。

その眼鏡が今年2月にまた紛失した。
今回は、昼間に駅前のビルの集会室で会合に参加し、
その後喫茶店に寄ったので、外部紛失と思い、
喫茶店や集会室の事務等に問い合わせたが見つからなかった。

鞄から眼鏡ケースを取り出し眼鏡を取り出そうとしたら
眼鏡が入っていなかった。

眼鏡を新しく買おうと思いつつも、面倒なまま百円ショップへ行くたびに
眼鏡を2つづつ買い足していた。

二日前にその眼鏡が突然現れた。
机の下(封も切らない郵便物等溜まっている)を整理していると
眼鏡が出てきた。

鞄から眼鏡ケースを取り出すのと、眼鏡を使おうと思うまでに
わずかな時間差があって、その間に眼鏡がケースを滑り出して
下へ落ちたようである。

ということでここ数日紛失物の発見がつづく。

ローソンカード

クレジット機能付きで、朝食のパンが切れているとなると
急いでコンビニへ出かけるのだが、1か月ほど前から所在不明になった。

これも眼鏡発見の前日くらいに、カフスボタンやネクタイピンをまとめて
放り込んでいる小箱の背後から現れた。
普段は小箱の上を覗きこんで適当にネクタイピンなどを選んでいるが
そもそもが最近はYシャツを着用する機会が少ない。

4月末が期限だった車の定期検診に出かけ、
トヨタカードで支払いをやろうと思ったが
カードは3月末あたりで有効期限が切れていた。
当然新規のものが送付されているはずだが
全然気付かなかった。

これも数日目前にPCの横の未開封封筒から発見。

よってもって磁気カードではない診察券なども大抵は2枚持っている
(再発行してもらっている)。

飯事の座敷を移動花石榴


石榴の花は肉厚だから落花に見舞われると痛いらしい。
赤い(樹)花が少ないこの時期、石榴の花は目立つ。


.午後駅前へ行ってコープを覗く。
コープの2階は、確か衣料品などの売り場であったが、
今はカルチュア・センターに変わっている。



かなり繁盛している
月曜日の午前の部が空いている=空き部屋が多いよう。

俳句部門を探す


エゴの花

他の会場も賑わっている。

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バジル

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近所には狸もイノシシも鹿も熊もでないが、
(芦屋以西の山際ではタヌキやイノシシが闊歩しているそうだ)
お隣の屋根にいたちが巣を作っているようである。
2匹のいたちが夜になると屋根の上を走りまわっている。
それが我が家にも侵入してきたよう。

第1陣

仮植えの予定はなかったが、えらく虫にやられたので、
虫から絶縁するために、ポット植えした。多くが被害を受けている。

バジルでは例句なし。
ハーブでは

爽やかや朝の食卓ハーブの香 平野和子

バラ園は派手ハーブ園地味なりし 古谷多賀子

ハーブ湯に旅の匂ひの十三夜 影島智子

第2陣

まだしも被害は少ない。鉢に2株ずつくらいに分けて育てようと思っている。

食欲のますます旺盛バジルの香


ラベンダーは季語扱いを受けているがバジルは季語ではないようだ。
当然ながら夏の季語
第3陣

なにもない。20~30株芽を出していたが、小動物にひっかきまわされて、
2日ほどですべての芽がやられた。
いたちだと思う。めんどうなので、その土を均して、第4陣を播いた。

こう書いてからいたちの姿を画像にと思ったが今夜は姿を見なかった。

この4メートル道路を隔てた西隣りさんは、つい最近空き家になった。
70過ぎまで医者にかかったことがない、風もひかないご主人(アリナミンAの効能か?
アリナミンを生産している製薬会社の研究所長さんだった)が今年亡くなり、
奥方も介護付きマンションの様な施設へ移られた。

いたちが出てこない理由は?
満月が嫌いかも。

西国街道

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もっとも広義の「西国街道」は、
京都から下関までの次の宿場でつながっていたようである。

  1. 山崎 (大山崎町・島本町)
  2. 芥川 (高槻市)
  3. 郡山 (茨木市) - 郡山宿本陣が現存
  4. 瀬川 (箕面市) - 能勢街道との結節点
  5. 昆陽 (伊丹市)
  6. 西宮 (西宮市)
  7. 大蔵谷 (明石市)
  8. 加古川 (加古川市
  9. 御着 (姫路市
  10. 姫路 (姫路市)
  11. 正條(たつの市
  12. 片島(たつの市)
  13. 有年(赤穂市
  14. 三石(備前市
  15. 片上(備前市)
  16. 藤井(岡山市
  17. 岡山(岡山市)
  18. 板倉(岡山市)
  19. 川辺(倉敷市
  20. 矢掛矢掛町
  21. 七日市(井原市
  22. 高屋(井原市)
  23. 神辺(福山市
  24. 今津(福山市)
  25. 尾道(尾道市
  26. 三原(三原市
  27. 本郷(三原市)
  28. 四日市(東広島市) - 別名西条
  29. 海田市(海田町
  30. 広島(広島市
  31. 廿日市(廿日市市
  32. 玖波(大竹市
  33. 関戸(岩国市
  34. 玖珂(岩国市)
  35. 高森(岩国市)
  36. 今市(周南市
  37. 呼坂(周南市)
  38. 久保市(下松市
  39. 花岡(下松市)
  40. 徳山(周南市)
  41. 福川(周南市)
  42. 富海(防府市
  43. 宮市(防府市)
  44. 小郡(山口市
  45. 山中(宇部市
  46. 船木(宇部市)
  47. 厚狭市山陽小野田市
  48. 吉田下関市
  49. 小月(下関市)
  50. 長府(下関市)
  • 下関(下関市) - 終点

ウィキペディアの解説では、

西国街道のうち、特に六宿駅、山崎宿大山崎町島本町)・芥川宿高槻市)・郡山宿茨木市)・瀬川宿箕面市)・昆陽宿伊丹市)・西宮宿西宮市)が設けられていた京都から西宮の区間を指し山崎街道(やまさきかいどう)、山崎路(やまさきじ)、山崎通(やまさきのみち)といった。大坂を経由せずに西国へ抜ける脇街道として西国大名の参勤交代に利用され繁栄した。

なお狭義の西国街道として、この山崎通を西国街道と呼び、西宮以西のルートを山陽街道とすることもある。」


いつも左側車線を通っているので、気付かなかったが、
交差点で右折するため、右側車線を走り、信号待ちをしている時に気付いた。

西国街道の基準は道幅4.5メートルであった。
今は国道171号線は多くの場所で片側3車線であるから往時の姿をとどめているところはわずかである。

伊丹市昆陽は広大な曠野を指したいたらしい。
現在の阪急電車「稲野」駅の北部一帯がすべて昆陽(こや)であった。

花ざくろモスリム風の人とすれ違う




「西国街道」で例句あるかと確認

1句

秋風の西国街道歯ブラシ立つ 坪内稔典

こういう作家でないと詠わないであろう。
「街道」「旧街道」なら100句くらいありそう。
と書いてから検索。

持統街道くぐつの道と伝へたる 後藤綾子

獅子舞や大和に古りし長谷街道 鈴鹿野風呂

枯萱に塩の色あり浜街道 高橋圭爾

街道に孤松艶立つ冬雲雀 桂樟蹊子

よろよろと出て街道の布子婆 谷野予志

狐火や鯖街道は京を指す 加藤三七子

初時雨姫街道の石紅し 有馬朗人

街道にくだけし瓜や奈良格子 桂 信子

うど咲いて例幣使街道の古家かな 村上鬼城

例幣使街道麦笛も横切らず 平畑静塔

日光街道走り代馬逞しき 臼田亜浪

街道のうどん屋にゐる端午の日 小宮山政子

春浅き鞍馬街道貴船かな 草間時彦

遁走する菜の花 舗装の無頼街道 仁平勝 花盗人

柳生街道とかげは尾つぽ置き忘れ 大木あまり 雲の塔

街道に障子を閉めて紙一重 山口誓子

桑枯れて秩父街道晴れわたる 武田光子

街道や時雨いづかたよりとなく 中村草田男

街道をせばめて峡の出初式 砥上白峰

野水仙浜街道の風匂ふ 勝見玲子

棉の実や秩父街道土埃 新間絢子

すかんぽや鎌倉街道庭よぎり 白岩てい子

柳生街道笹原ふかくおとし角 中村翠湖

ただ一戸浦街道の鳥総松 石川[テキ]子

義経の落ちし街道しぐれけり 猪俣 壽水

秋しぐれ鯖街道をひた濡らす 木下ふみ子

街道ほたる袋に雨残り 内山亜川

街道朴散つてその北さびし 岡田 貞峰

街道い行けば雪に火の椿 橋本榮治

街道を外れ梅が香の谷戸の寺 濱田登季子

水音より明くる街道燕来る 加藤安希子

みちのくの街道細し春祭 田中由喜子

街道い行けば雪に火の椿 橋本榮治 麦生

街道に大根洗ふ大盥 富安風生

狐火にたゞ街道のあるばかり 阿波野青畝

街道や大樫垣の北おろし 村上鬼城

道赤く奥州街道秋立つも 阿部冬樹

戸明くれば東街道や冬籠り 几董

街道は奈良へ篁落葉いま 旭

町に入る飛弾街道や小六月 松本たかし

高稲架に鯖街道のうち晴るる 西村和子 かりそめならず

かきつばた鎌倉街道雨上がる 二村典子

鯛網や浜街道は山に入り 内田百間 百鬼園俳句帖

白樺街道雪の香を呼ぶ白ばんば 鳥居おさむ

渋柿や街道中に枝をたれ 蟻夢

街道の灯の明るきは秋蚕飼ふ 吉村ひさ志

蜩や杉街道を急ぐ人 岡田鱶洲

足音も鯖街道の夜長かな 榎本好宏

松に蔦街道古き羽州かな 佐藤肋骨

街道にダリヤとわれと濃くゐたり 金田咲子

柳生街道とかげは尾つぽ置き忘れ 大木あまり

街道を出でてお遍路一列に 白山晴好

標には「浪漫街道」春立てり 渡辺真映

ダム底となる街道の夕焼けたり 冨田みのる

茶の花の京街道を下校路に 宮津昭彦

余り江に麦たくましき脇街道 佐野美智


街道や磧つゞきに春深く 道芝 久保田万太郎

猪を街道松に吊し撮る 猪俣北洞


街道を遠乗つづく小春かな 会津八一

街道を桑売ひとり野蒜の花 田中冬二 行人

街道を西へ歩けば蕪引き 山本洋子

街道に咲く痩カンナ痩老婆 三橋鷹女

葉ざくら街道老婆らここに行き逢へり 三橋鷹女

街道の門火にこどもひとりいる 澁谷道

街道外れしところに花の闇 小泉八重子

街道にダリヤとわれと濃くゐたり 金田咲子

狐火や鯖街道は京を指す 加藤三七子

街道を西へ歩けば蕪引き 山本洋子

こほろぎや出羽街道に桜榾 斉藤夏風

善光寺街道の民山桜 斉藤夏風

秋風の西国街道歯ブラシ立つ 坪内稔典

手花火は鯖街道を照らすなり 大峯あきら

街道を花火の煙這ひゆけり 辻桃子

母屋より街道みえて日永かな 辻桃子

茶の花の京街道を下校路に 宮津昭彦

鯛網や濱街道は山に入り 内田百間

清明や街道の松高く立つ 桂信子 草樹

海上に街道のあり鳥賊火點け 山口誓子 不動

街道に障子を閉めて紙一重 山口誓子 一隅

駄馬つづく阿蘇街道の若葉かな 夏目漱石 明治二十九年

駄馬つづく阿蘇街道の若葉かな 夏目漱石 明治二十九年

町に入る飛騨街道や小六月 松本たかし

小鳥小屋飛騨街道も一目なり 松本たかし

早乙女や街道の砂利いたがりつつ 中村草田男

日昃るやねむる山よリ街道へ 芝不器男

代掻くと小栗街道はしり来る 阿波野青畝

街道に障子を閉めて紙一重 山口誓子

花の名問い合わせ。教えて。ノゲイトウの改良種みたいな感じ。

ベロニカ・グレース。猫缶さんも育てておられるとか・

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鯰は夏の季語なのかどうかさえ知らない。
江戸期の人がいろいろ理屈をつけて夏の季語に選定したような気がする。

「俳諧歳時記」は「三才圖會」を古事校註として引用している。
それによると、

近江の湖中に「大鮎」(こう書いておおなまずと読むらしい。鮎が正字で鯰は俗字とか)
が中秋月明なる夜に百千と群れをなして竹生島の北洲の沙上(砂浜のことである)に跳ぶ。
これじたい「相伝え云う」とあるから当時でも実見できたかどうかわからない。

しかしそれならば鯰は秋の季語であることを説明していることにならないか。

傍題に「梅雨鯰 ごみ鯰」が挙げられている。梅雨のころが産卵期で
この魚の旬なるゆえに、単に「鯰」でも梅雨鯰とみなして夏の季語になっているようである。

画像では分かりにくい(撮りにくい)が、2匹いる。
大きさが変わらないので雄と雌ではないかも、とおもっていたが、
画像で確認するとやはり大きさが少し違うので番いかも。

鱗がないので鯉との見分けは難しくはないが、それでもうじゃうじゃいる
鯉の群れの中から探しだすのは容易ではない。

雄も雌もモンロー泳ぎ梅雨鯰

鯰の泳ぎ方を「モンロー泳ぎ」と表現しただけが取り柄の句だが
重想性がない。

梅雨鯰前立腺を治療中

ご近所に1本だけある煙の木
旬を過ぎたせいか、強剪定のせいか
わっと驚く感じではなかった。

6月は紫陽花の季節。
家の前の鉢植えの紫陽花がどこでも輝いていた。


鯰で「俳句検索」「新俳句検索」を検索
鯰が文字化けして蚓になってしまう。
鮎で検索したら、アユの句しか出てこない。

現代俳句協会のデータベースで検索 5句

わが両眼鯰の水に映りをり飯名陽子
泥鰌浮いて鯰も居るというて沈む永田耕衣
涸沼や眼をむく地震予知なまず竹下流彩
笑ひ棲む池の鯰を笑ひけり永田耕衣
鯰の髭長きが癪に障りけり窪田英治

旧の村境に一枚残る水田。
この前に覗いたときには、畦にムギワラギクが咲いていたが、
今日は、

ノウゼンカズラも咲きだした。
たしか色が赤みを帯びているのは、アメリカノウゼンだったはず。

クローバー

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先日きれいに刈り取りされた公園は、またたく間にクローバー園に変貌。

ムクドリは落ち穂を拾っているのであろう。新に芽を出すまでに食べねばまずくなるのかも。

昨年まではこの季節にはヘラオオバコが圧倒的な勢力を示していたが、
目立たなくなっている。とはいえ、オオバコに比すればヘラオオバコの方が優位ではある。


密談の少女ら四葉のクローバー 和田幸司

踏みにじるぼくを射返せクローバー 山岸竜治

クローバーにしづしづ癒えて老いてゆく 阿部みどり女 『陽炎』

クローバー編み肯へる子の未来 市ヶ谷洋子

夏と吾の距離クローバー繋ぎても ほんだゆき

神の田に摘むや四葉のクローバー 藤井寿江子

男女たることにすなほにクローバー 細見綾子

マラソンのあとクローバーに伏し息す 草間時彦

クローバー踏まねば行けぬ滑り台 佐藤美恵子

クローバーに寝転び雲に運ばるる すずき巴里

牧場はすなはち雨のクローバー 稲畑汀子

クローバーしりぞく雪を追ひて萌ゆ 西本一都

クローバーのこまかき青よ落したるかげもしみいる今日の思いよ 山崎方代 方代

城址下りクローバーに寝しこころのみ 蓬田紀枝子

わが時計古れど繁れるクローバー 攝津幸彦

クローバーの花の上押す乳母車 深川正一郎

頬よせて四つ葉のクローバー多感なり 柴田美代子

同じようなことが火事跡のアメリカ鬼あざみにも言えそう。

いまならかわいいとまでは言わないが、まだか細い感じが少しはする。

ぞっとするようなとげとげしさはこれから現れるのであろうか。



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