冬桜
真宗の墓地見た後の冬桜おしくらまんじゅう枝の混み合う冬桜立ち止まる人の瞬時に冬桜一年の計を破りて冬桜三日後も変らぬ姿冬桜青空を引き寄せている冬桜冬桜近くで魚焼く匂い冬桜の例句意外に多い。散りしくといふことのあり冬桜 行方克己 知音冬桜咲きゐる吉備津詣かな 上田土筆坊水音のそこだけ消えて冬桜 清水衣子冬桜常陸風土記の空青し 原 和子冬桜相模の湾を一望に 山本 幸代冬桜皇女の墓の傍に咲く...
View Article落語
天満宮の前に繁昌亭がある。あることは知っていたが、現場を見るのは初めて。その前の日に、阪急電車池田駅の近くの、「落語ミュージアム」も覗いた。「池田の猪買い」「池田の牛ほめ」という落語がビデオで流れていた。その昔、聞いたかもしれない内容であった。余り俳句では詠われていない。正月の人あつまりし落語かな 正岡子規十二月遁れて坐る落語席 野地新助機上十五夜ひとり落語を聞いており...
View Article女正月
女正月門川に菜屑あをあを女正月 鍵和田[ゆう]子漏れし灯に籬まみどり女正月 山口みちこ玄関に日の差してゐる女正月 宮津昭彦一日を有馬に過す女正月 千原草之鍋蓋で戯れ舞ひ神楽女正月 米田一穂女正月一升あけて泣きにけり 高村遊子吉野葛椀に透きゆく女正月 野見山ひふみ芝居見に妻出してやる女正月 志摩芳次郎折鶴のなかに病む鶴女正月 鷹羽狩行女正月集ひて洩れもなかりけり 山崎ひさを女正月面の中にて笑ひけり...
View Articleお芋さん
新年から、句会会場で出された「差し入れ」を全部手帳に書き入れることにした。周囲にも公言。キャンディーの類で、個包装の包だけでは製造元等が判明しない場合は、今日もそうだが、一度、くず箱行きになった包装袋などを拾ってきてもらい記入。今日の差し入れ:Rondette ハーゼルナッツ・ハート・ボンボン これについてはこれ以上分からない。甘酒ソフトキャンディ ロマンス製菓(北海道網走市)お芋さん...
View Article大寒
「大寒」ももちろん季語だが、私の参加する句会では、あまり見かけない。「寒九(の水)」は毎年この時期の句会でお目にかかるが、私自身の実作はない。先日の句会で、初めて「寒四郎」という言葉に出会った。もぐさ屋の硝子戸ひびく寒九かな 桂 信子棒のごと寒九の水を呑みくだす 大石悦子磨かれて寒九の杉の横たはる 笹井武志ひじき置かれ燦たり寒九たり...
View Article中之島
関西地区平野部に住む者が「中之島」といえば、大阪市役所や中之島公会堂・図書館がある淀屋橋地区を指す。堂島川と土佐堀川に囲まれたごくごく狭い地域(島)である。地下鉄淀屋橋駅の運行ダイヤを見た。午前8時台は、分数を書き上げるのを止めている。1月の、何度も紹介している中之島風景。句会出席提出句冬桜一部始終を聞き終えて...
View Article天神
寒いから魚の動きも鈍いように思う。温度調節がされているはずだから気のせいかもしれない。天神祭の例句は多いだろうが、「天神」ないし「天神さん」ではどうか。「天神」で検索。「天神祭」「初天神」を削除した。そこそこの梅咲き天神下といふ 行方克己 知音巫女の袖触れし天神花を享く 後藤比奈夫天神の細道むかごほろと落つ 井桁衣子子ども失せ天神さまの泉かな 飯島晴子春日傘お初天神通り抜け...
View Article尼崎城
ずいぶんと狭苦しい所に碑が立っている。公園を抜けると、天守閣があったところには、小山を均して建物がたち、その前庭にこの碑がある。そこはかつては城を守る内堀であったようである。地名だけが残っているが、城跡を偲ばせるものは、殆ど何もない。そんな城跡の一画に、新しい碑が建っていた。ということはこの辺りが、侍屋敷跡であったのか?城跡と言へど炎暑の石ひとつ 大木あまり 火のいろに常夏の城跡に咲く花デイゴ...
View Article三丁目の夕日
尼崎城の天守閣跡地に市立の文化財保蔵庫がある。一度覗いてみたいと思いながらなかなか果たせなかったが、昨日初めて見学。尼崎最古の学校の建物を利用している。しかし入り口を入ると、聞いたことがあるようなないような・・・。「Always 三丁目の夕日...
View Article残念さん
「句会」で検索。けっこう多くの例句が登場。「初句会」という使用が多い。折詰の紐の赤房初句会 猿橋統流子沈丁はもう赤らみて初句会 星野立子窓近く東山あり初句会 岩崎照子法華寺さま菓子も薄紅初句会 澤田弦四朗初句会浮世話をするよりも 高浜虚子松とれし町の雨来て初句会 杉田久女硝子戸の中の句会や漱石忌 瀧井孝作尼寺に小句会あり鳴雪忌 高浜 虚子御幸橋渡りて来たる初句会 渡辺 しづ角櫓明るく見ゆる初句会...
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