- ともすれば風に消え入る冬桜 高澤良一 暮津
- たましいのいくたび撓う冬桜 寺井谷子
- 冬桜湯煙立つる独鈷の湯 詫摩まつ子 『卒寿』
- 越は雪毛の国晴るる冬桜 山田千代 『淡墨』
桜通りの冬桜
全景だと花びらが見えない
- 水音のそこだけ消えて冬桜 清水衣子
- 母癒えて言葉少なや冬桜 岡田日郎
- 月の出に風をさまりぬ冬桜 茂恵一郎
- 今日ありと思ふ余命の冬桜 中村苑子
- うつし世のものとしもなし冬桜 鈴木花蓑
- 咲くだけの軽さ耀く冬桜 吉居珪子
- 冬桜あとひと日だけ見栄を張る 上原みすず
- 申し子の如くちらほら冬桜 西村美子
- 水音の空へ抜けゆく冬桜 勝又民樹
- 妻逝きてその母も追ふ冬桜 山本富万
- 仰ぎ見る顔へ日こぼす冬桜 林 昌華
- 残されし二人の時間冬桜 佐々木節子
- おほかたの友は彼の世に冬桜 神谷耕輔
- 観音のふところにゐて冬桜 水野好枝
- 冬桜はらりと重き言葉かな 若泉真樹
- 振り向けば消えてゐさうな冬桜 中島秀子
- 切り立ちし崖を楯とし冬桜 岩田小夜子
- うす紙のごとき日をのせ冬桜 行廣すみ女
寒緋桜などはまだ蕾も目立たない。
4本あるが、どれも通行人の足をとめることができない。枯れ木、裸木の一部のよう。
冬桜の賑わいを示すには立地が重要なよう。
それでも関山や楊貴妃、フケンゾウなどの八重桜が散ってもまだ花びらを残している。
句会参加
6句出句6句選
漁港にも神功伝説初詣
浮寝鳥脱出費用が足りません
新年の榾木に生る玉茸
綿虫の足に縋って近未来 (席題「未」 まだ席題が未だ発表されていないという声があったので)
プルコギの屋台の増えて初日の出
別間にて足袋脱いで待つ絵踏かな