兼ねてから知りたいと思っていた野草の名。
「庄下川の生物相」と題する論稿の、「植物」107種の画像一覧を見ていて
それがアレチハナガサであることを知った。
それ以降、実物を確認したいと思ったが、庄下川沿岸ではなかなか目にしない。
武庫川の伊丹市の部分でも何本も見たが、1m以上に伸びているのを淀川の河岸で見た記憶がある。その現場へ行ってみた。
ここでは対岸は中津・梅田で、南側になる。
荒地花笠の花期は8月以降という解説もあるが、4月以降なら咲いているところもあるとのことである。
アレチハナガサ(荒地花笠、学名: Verbena brasiliensis)は、クマツヅラ科クマツヅラ属に分類される、草丈1-2mほどの多年草の一種。河川敷や道端に生育する。
日本では、1957年頃から定着が確認されており、現在では本州(東北地方北部を除く)・四国・九州に帰化している[3]。日本の広い地域で分布が拡大しており、1996年以降の調査では全国の123河川のうち74河川で生育が確認されている[2]。セイタカアワダチソウやシナダレスズメガヤといった他の外来植物とともに、河川の在来種の植物の生育を妨げるなど植物相に大きな悪影響を与える恐れがあり、問題視されている[2]。一方で、外来生物法による特定外来生物もしくは要注意外来生物の指定はされていない。
この前にここへ来た時に見たのは1株か2株だったような気がするが、今回は目が慣れると
群生している。
予期した以上にノッポである。以前に画像紹介した時には、3尺バーベナと思ったが、そのことを書いたかどうかは思い出せない。2メートル級のものも見た。
接写も試みたがカメラの調子(私の技能?)が良くない。
背後に栴檀の木(樗)が見える。花が咲いている。
樗の花
- 水鳥と除夜の鼾や樗陰 麦水 (一株の樗をたのみかた計の庵を結ひ)
- 水車への水とめてあり枯樗 田中田士英
- みづうみへひたと簾や樗の実 田中裕明
- 長崎は港に音す花樗 森 澄雄
- 花樗旅人われも佇ち憩ふ 大竹孤悠
- 墓群れてこゑ立つ如し花樗 勝又一透
- 指さして樗の花ぞ土佐一宮 藤田湘子
- 粛(しじ)まる霜の長月薪には樗(ちょ)の木 金子兜太
- 日は西に樗は井戸に降りそそぐ 中村苑子
- 旅人の旅に倦むとき花樗 森 澄雄
- 花樗まばたきまばたき花殖す 能村登四郎
- 山の子に樗の花の小学校 細川加賀 『生身魂』
- 花樗屋根とおなじに暗くなる 中村草田男
- 旅人の我から潜る花樗 前田普羅
- むらさきの散れば色無き花樗 松本たかし
- 樗咲くむかし番所の狼煙台 松本幹雄
- 樗咲く墓の裏まで日のまはり 橋本榮治 麦生
- 樗木の葉欅の如きも落ちにけり 阿波野青畝
- 縞馬は驚き易し樗の実 高橋輝子
- 風吹いて毬のごとしや花樗 川田十雨
- 樗咲き子が借りにくるわが机 福永耕二
- 樗咲けり子を得て流離かなしまず 米谷静二
- 樗咲く大和路遠き雲のいろ 柴田白葉女
- 墓群れてこゑ立つ如し花樗 勝又一透
- 樗さく石鎚山をいまに見ず 石田あき子
- 海鳴や樗は花の散り易く 山本岬人
- 花樗師の朝の瞳を見あげゆく 鬼頭文子
- 花樗旅人われも佇ち憩ふ 大竹孤悠
- 花樗屋根とおなじに暗くなる 中村草田男
- 樗咲く教会堂は畳敷 京極杞陽
- 樗吹く風のさみしき安居かな 五十崎古郷
- 晒井にたかき樗の落花かな 飯田蛇笏
- 虹たるるもとや樗の木の間より 召波
- 花樗霧吹く如き盛りかな 西村和子 かりそめならず
- 訪へば樗は実へと千代尼塚 佐藤美恵子
- 昔語り縁をはなれて樗の実 田中裕明 花間一壺
- みづうみへひたと簾や樗の実 田中裕明 花間一壺
- 句材として樗は人気者
オオキンケイギクも