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Channel: ショウちゃんのブログ 俳句のある風景
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駅広場

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JR大阪駅のビルにはいくつもの広場がある。
カリオン広場は、阪急電車とJR駅との接続点であるゆえに
ひときわ人通りが多い。
そこの花壇
(カリオンの方にはカメラを向けにくい)



「時空」と書いて「とき」と読ませている。ときの広場。
金時計と銀時計がシンボルである。



4階のときの広場からエスカレータに乗ると11階まで一気に登る。
時刻は平日の昼下がり。風は防いでいるが、「野外で」昼食を取る人の姿はない。
大丸の方へぬけてゆく人もまばら。






近接すれば春を感じるが、全体としては寒々とした風景。

↑銀傘の下が大阪駅のプラットフォームである。
ときの広場は、プラットフォームの真上に覆いかぶさっている。

10階「和(やわらぎ)の広場」
 
この梅の木がシンボル。和風である。隣のビルの空中広場が見える。
 
橋下さんが森を願望する開発予定地。ここが完成すれば大阪梅田貨物駅跡の再開発事業は
完了する。
ミラービルが他のミラービルを映している。ツインビルは新梅田シテイだが、かなり距離がある。目の前の空地が生まれ変わればそこと一体化する。

その広場からエスカレータでつながっている広場「風の広場」 11階
エスカレータに乗っているときに、帽子を飛ばされた。
そのままエスカレーターで上階へ到着、急いで下りエスカレータに乗り換え。
寒そうな外ベンチで昼食を摂っていた人から帽子を受けとる。


寒いベンチに一組座っていたので、カメラは花壇だけへ。


14階に農の広場がある。
 広場、駅、などは句になりやすい。
エスカレータはどうか? 0
自動階段も0
昇降機なら

 
昇降機声なく満ちて夜学果つ 中嶋秀子

昇降機しづかに雷の夜を昇る 西東三鬼

昇降機迅し新入社員乗せ 高木利夫

古書市の黴の香に開く昇降機 深谷雄大

受験子をひとり乗せたる昇降機 横山房子

新社員交へて今朝の昇降機 高澤良一 ももすずめ

色あふれ成人の日の昇降機 斎藤道子

昇降機菊もたらせし友と乗る 石田波郷

昇降機しづかに雷の夜を昇る 西東三鬼

数へ日の奈落へそそぐ昇降機 藤井照子

昇降機うなじの線のこみあへる 篠原鳳作

秋の暮昇降機より配膳車 小林幹彦

昇降機花火の空へ上りゆく 丸山了

昇降機けぶる氷柱のせ来る 藤田宏(澪)

昇降機しづかに雷の夜を昇る 西東三鬼

西東三鬼の句が何度も登場する。
俳句解釈の訓練を受けた特高警察はこの句をもって
三鬼を逮捕した。(特高警察官が有能であったというよりも
密告指導した俳人がいたようである)


昇降機の上昇は、共産主義思想の隆盛を意味する
雷の夜とは戦時体制の日本である。

今はエレベータと呼ぶ。日立か東芝のエレベータなしでは世界の超高層ビルは成り立たないらしい。

静かで、高速で、気圧変化に対応。
この句なら落雷による停電にもすばやく自家発電に切り替えられる
新型エレバータの性能を詠った企業宣伝俳句とも読める。

ただしエレベータではなく昇降機という言葉使いによって
1950年代以前の俳句だと分かる。

私は、自動歩道、自動階段という言葉も使って1句作ったことがある。
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