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Channel: ショウちゃんのブログ 俳句のある風景
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山笑ふ

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昨日のブログで、「山笑う」の例句が少ないと書いた。
読み直していて、「山笑ふ」で検索していないから少ないのではないかと思いだした。
「山笑ふ」で検索。

「山眠る」並みの例句がでてきた。


山笑ふうしろの山も笑ふなり 石川静雪

鑿痕の粗々しきを山笑ふ 中原道夫

杣の子に縁談のあり山笑ふ 長田穂峰

山笑ふ聴けばきこゆる雨の音 千代田葛彦

なだなにもなき田の上の山笑ふ 林 千恵子

機関士のまゝに定年山笑ふ 野崎 夢放

羽音みな空へ還りし山笑ふ 堀米秋良

山笑ふ画室に白湯をいただきて 黒田杏子

山笑ふたしかに次の日も白髪 田波富布

山笑ふわが顔避けて鏡傷 河野南畦 『元禄の夢』

検問所奥なにごとか山笑ふ(メキシコ国境) 河野南畦 『元禄の夢』

山笑ふ初めて穿きしスニーカー 八幡より子

面つけて忽ち女身山笑ふ 角川春樹

伐口の大円盤や山笑ふ 阿波野青畝

腹に在る家動かして山笑ふ 高浜虚子

ことごとく雲を放ちて山笑ふ 村田 脩

山笑ふふるさとびとの誰彼に 楠本憲吉

山笑ふ放して釣らす鱒釣場 小林勇二

故郷やどちらを見ても山笑ふ 正岡子規

山笑ふあつけらかんと物忘れ 杉山青風

山笑ふどこに置いてもきしむ椅子 鈴木さち子

川どれも海へ走れり山笑ふ 久野鈴一

かるがると死後の約束山笑ふ 竹之内清江

生き死は人の世のこと山笑ふ 半田陽生

山笑ふ木には戻れぬこけしかな 小林松風

傘寿得て米寿を目ざす山笑ふ 竹下一記

切口の大円盤や山笑ふ 阿波野青畝

山笑ふ二上山は笑はざる 川崎展宏

ワープロは新仮名づかひ山笑ふ 佐藤星雲子

マラソンの一団くづれ山笑ふ 渡邊千枝子

釉厚きピカソの皿や山笑ふ 岡田 貞峰

山笑ふ釘を使はぬ塔一つ 船木幸人

長き汽車ひと呑みにして山笑ふ 小野 喬樹

山笑ふ傷いつぱいのランドセル 多田 淑子

白球のゆくて筑波の山笑ふ 後藤郁子

検診の一つ褒められ山笑ふ 府中谷幸枝

山笑ふ中の檜山は口重し 白岩てい子

山笑ふ胎動ときにへその裏 仙田洋子 雲は王冠以後

喪の年となりし今年も山笑ふ 仙田洋子 雲は王冠

山笑ふ灰となられてしまひけり 仙田洋子 雲は王冠

太陽を必ず画く子山笑ふ 高田風人子

故郷やどちらを見ても山笑ふ 正岡子規

山笑ふみづうみ笑ひ返しけり 大串章

山笑ふ野はさざ波の光満ち 手塚順

みどり児に貝ほどの舌山笑ふ 辻美奈子

山笑ふことに雑木の明るさに 安立公彦

山笑ふ木には戻れぬこけしかな 小林松風

天鈿女命笑へば山笑ふ 堀口星眠

人に生死国に興亡山笑ふ 山田豊

山笑ふふるさとびとの誰彼に 楠本憲吉

山笑ふ日の古障子明けておく 野島島人

太陽を必ず畫く子山笑ふ 高田風人子

山笑ふ土偶のやうに妊婦われ 仙田洋子

山笑ふ胎動ときにへその裏 仙田洋子

食卓に塩こぼしつつ山笑ふ 皆吉司

みどりごに貝ほどの舌山笑ふ 辻美奈子

山笑ふおほらかに乳あふれしめ 辻美奈子

動脈は赤で描かれ山笑ふ 柴田奈美

金魚田の赤きさざなみ山笑ふ 橋本薫

人乗せて馬の機嫌や山笑ふ 長谷川かな女

余生とは歩くことらし山笑ふ 清水基吉

山笑ふ村のどこかで子が生れ 尾形不二子

山笑ふ静けさに人働けり 玉木春夫

三畳の仏間より見え山笑ふ 長谷川双魚

片方の耳を動かし山笑ふ 笹木弘

山笑ふみづうみ笑ひ返しけり 大串章

外出のおしやれ眼鏡や山笑ふ 影島智子

里鴉啼いて大きく山笑ふ 影島智子

諍ひを水に流せし山笑ふ 関森勝夫

濯女の桶頭にのせて山笑ふ 遠藤梧逸

騾に騎して行くやチヤハルの山笑ふ 遠藤梧逸

松かさでお手玉すれば山笑ふ 西本一都

山笑ふ日や放れ家の小酒盛 井上井月(1822-86)

馬叱ってそれから唄や山笑ふ 秋灰

ほろ~と土まろばせて山笑ふ 星野立子

縄飛びを跳んで二つの山笑ふ 佐川広治

一片の転勤辞令山笑ふ 辻田克巳

村一の長寿の父に山笑ふ 山田弘子

山見えぬ部屋に通され山笑ふ 田川飛旅子

天鈿女命笑へば山笑ふ 堀口星眠 青葉木菟

ぽつねんと砂漠の果の山笑ふ 有馬朗人 天為

頂きに偽天守閣山笑ふ 井沢正江 湖の伝説

牛小屋に牛の新角山笑ふ 皆吉爽雨

たぷたぷと溜池かかへ山笑ふ 古河ともこ

手庇にすっと収まり山笑ふ 上井正司

初孫はいとしき獣山笑ふ 増田耿子

山笑ふみづうみ笑ひ返しけり 大串 章



ならば「山粧ふ」も。

楢くぬぎ枝染め分けて山粧ふ 荒 久子

滝になる水湛へたり山粧ふ 菅 裸馬

芭蕉像置去りにして山粧ふ 斎藤 都

水靄の奥に色あり山粧ふ 手島靖一


こちらは多くはない。

もう一度、「山粧」で検索


山粧ふけものの道もくれなゐに 檜 紀代

山粧う八瀬童子が謀りごと 仁平勝 東京物語

秘めごとを持ちてより山粧へる 満田春日

山粧ふけものの道もくれなゐに 檜 紀代

楢くぬぎ枝染め分けて山粧ふ 荒 久子

滝になる水湛へたり山粧ふ 菅 裸馬

芭蕉像置去りにして山粧ふ 斎藤 都

山粧ふいつよりの火の記憶かな 石田阿畏子

水靄の奥に色あり山粧ふ 手島靖一

山粧ふけものの道もくれなゐに 檜紀代

山粧ふいつよりの火の記憶かな 石田阿畏子

雲仙を隔て眉山粧へり 高浜年尾

十三陵眠らしめ山粧へる 西村和子 窓

山粧ふけものの道もくれなゐに 檜紀代

老眼始めて明かに山粧へり 尾崎紅葉


検索機能の限界も感じる。
「山粧ふ」で検索した際に登場すべきものも含まれている。


「俳諧歳時記」では、「山粧ふ」は、「秋の山」の傍題として示されるが、
例句はない。掲載されている例句はなべて「秋の山」である。しかもその例句は江戸時代のものである。理由の一つは、秋の巻の(例句採録)編者が高濱虚子ではなく、松瀬青々だからである。


以下ウィキペディアの解説:
松瀬 青々(まつせ せいせい、明治2年4月4日1869年5月15日) - 昭和12年(1937年1月9日)は、関西俳壇の俳人である。大阪生まれ。通称、弥三郎。俳句は正岡子規に学んだ。明治32年(1899年)、それまで勤務していた第一銀行を辞め、9月から明治33年(1900年)5月まで『ホトトギス』の編集にたずさわり、明治34年(1901年)3月『宝船』を創刊し、のち『倦鳥』と改題し、その経営に当たった。句集に『妻木』、また『巻頭言集』もある。書をよくした。

・・・・

8日 道路を挟んだ西隣の主人(昭和2年生)の葬儀参列。

市バス「新庄下橋」下車。目の前にあるセレモニーホールにて。

ここは、↓の橋の名を取った大きな交差点の南西の角地で、私の母の葬儀もここで行った。
家族葬ということで、参列者は少なかった。ご近所の方はほとんどまったく姿なし。生存中に、父親が故人と時に夕食をともにしたこともあると
いう娘さんが来ておられた。その父親という人は、娘さんが引きとっておられるとのこと。

9日 神戸市北区の施設のふれあい交流まつり。
雨だったが盛況だった。
私は例により、焼きそば担当。
でも焼いたのはわずかに30食分。

後片付けが済んだ鉄板↓

朝出した時に少し錆びていたので、丁寧に後処理(私が、ではない)。

↓猫缶さんに教わった花。ヤブコウジだったか?

相変わらず写りが悪いが↑、フラッシュ利用したら割合綺麗に撮れた。↓

違う季節に見たのと場所は同じで、同じように群れて咲いていたが、
咲き方が少し違うようにも見える。

UP後、ヤブコウジで検索点検。実の画像(十両とよぶよう。万両、千両、百両、十両、一両もある)が多いが、ヤブコウジではなさそう。点検依頼中。


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