赤い花は藪ツバキ
山茱萸(サンシュユ)は漢名(中国植物名)で[3][4]、この音読みが和名の由来である[2][5]。日本名の別名ハルコガネバナ(春黄金花)は、早春、葉がつく前に木一面に黄色の花をつけることからついた呼び名である[3][1]。秋のグミのような赤い実を珊瑚に例えて、「アキサンゴ」とも呼ばれる[2]。
- 山茱萸の蕾のはなればなれなる 高濱年尾
- 山茱萸の枝に提燈かけてあり 田中冬二 行人
- 夫の死後山茱萸は来て拝む花 殿村菟絲子
- 山茱萸といふ字を教ふたなごころ 西村和子
- 山茱萸の花やしみじみと加齢 金子皆子
- 山茱萸の花ちちよりのメッセージ 栗林千津
- 山茱萸に大戸をおろすごと逝きぬ 栗林千津
- 山茱萸の花にぞろりと佇める 深見けん二
- 山茱萸の花やあたりは彩なき木 宮津昭彦
- 山茱萸の花完結のなく続く 後藤夜半
- 会ふよりも訣るる齢山茱萸に 後藤比奈夫 花びら柚子
- 山茱萸(ぐみ)のかざしや重きふじ颪 服部嵐雪
- 山茱萸と知りてはなるる月の中 加藤楸邨