今年4度目の花が咲き始めた
↑午前11時半
↓午後11時20分
- 夏ははや去りし机の夜の花 石原八束 『秋風琴』
- 夜の膳の山葵の花をすこし噛み 能村登四郎
- 厳寒や夜の間に萎えし草の花 杉田久女
- 西行の命終の夜の花明り 加藤房子
- ポインセチアの色溢れゐる夜の花舗 宮南幸恵
- 鷺草の花消なむ風の夜の卓 高田蝶衣
- 榛の花どどと嶺渡る夜の雷 角川源義
- 菜の花の黄の旅の夜の夢にまで 成瀬正俊
- 近々と火星が燃ゆる夜の花野 山上みさゝ
- 夜の空後に負ひて向日葵の暗黒の花我を見おろす 葛原繁
- 葬り来てやまあららぎは夜の花 小原澄江
- 夜は夜の香に梅の花まばらなる 杉本寛
- 柊の花の下なる夜の土 石田勝彦 秋興
- 夜の菜の花の匂ひ立つ君を帰さじ 中塚一碧樓(1887-1946)
- 夜の雨万朶の花に滲みとほる 橋本多佳子
- 村の夜の遊びが絶えて桃の花 中拓夫
- 夜は夜の花の気息の傅はり来 山田弘子
- 幽みきて眉に積み降る夜の霾(ばい) 石原八束 仮幻の花
- 夏ははや去りし机の夜の花 石原八束 秋風琴
- 夜の辺の花をかたどる寒さかな 松澤昭 神立
- 鉄線の花に夜の暇朝の暇 中村汀女
- 幻の女(ひと)とゆく夜の花八ツ手 横山白虹
- あつき夜の朝顔の花に明にけり 松岡青蘿
- 雁鳴て夜の釣瓶に梅の花 上島鬼貫
- 夜の菜の花の匂ひ立つ君を帰さじ 中塚一碧樓