「花無心招蝶 花は蝶を招くに心無く
蝶無心尋花 蝶は花を尋ぬるに心無し。
花開時蝶来 花開く時 蝶来たり
蝶来時花開 蝶来る時 花開く。
吾亦不知人 吾も亦 人を知らず
人亦不知吾 人も亦 吾を知らず。
不知従帝則 知らずとも 帝則に従う。」
良寛作の漢詩
↑の人物像の作者から今日色紙の贈呈を受けた。
墨彩展来場のお礼という名目で。
頂いた色紙↓
紫陽花の絵に良寛の詩が書かれている。流麗な筆致である。
読める漢字と良寛の名を打ち込んで検索したら、上に紹介した漢詩がでてきた。
老僧の漢詩のごとき落葉焚き 宇都宮 靖
- 咳けば青僧良寛応へんや(岡山県水島円通寺は若き良寛修行の地) 角川源義 『神々の宴』
- 懐炉肩に怒らせ行くよ良寛寺(良寛の住みし国上山にのぼる) 角川源義 『秋燕』
- 良寛の薪水の水涸れゐたり 夏目悦江
- 良寛の墓の道なり糸瓜稲架 田中成一
- いちじくが甘し良寛最後の地 高木良多
- 良寛の海を眼下や長け蓬 鳥海むねき
- 良寛の海に降り立つ素足かな 原 裕
- 土佐水木良寛堂を燭しけり 松崎鉄之介
- 良寛は子らと遊びに散るさくら 山崎房子
- 春蚊生る良寛の背の黒松に 堀 古蝶
- 佐渡見えず海荒るるのみ良寛忌 清田阿賀人
- 竹藪は風の遊び処良寛忌 後藤睦美
- 良寛忌粗粒の星海へ撒き 桑原康郎
- 夕暮の雲の華やぎ良寛忌 鷲沢喜美子
- どんぶりで届きし煮物良寛忌 春川暖慕
- 園児等の手毬遊びや良寛忌 青柳薫也
- 荒海の風びようびようと良寛忌 高村寿山
- 舟小屋に藁火の匂ひ良寛忌 本宮哲郎
- 良寛の一書を床に冬座敷 照田 良女
- 寄りかゝる良寛の碑の暖かし 諸橋 草人
- 良寛の天といふ字や蕨出づ 宇佐美魚目
- 良寛の海に下り立つ素足かな 原裕 『出雲』
- 書初めや良寛さまの齢過ぎ 河野南畦 『元禄の夢』
- 良寛の手鞠の如く鶲来し 川端茅舎
- 良寛を学びて遠し筆始 中 火臣
- 良寛の手毬は芯に恋の反古 宮坂静生
- ぽつぺんを吹く良寛の貌をして 増成栗人
- 良寛の地や煉炭の大包み 宮坂静生
- 良寛と遊んでしまふ雪をんな 小島 健
- 海にも降り良寛母の墓粉雪 古沢太穂
- 良寛堂ひとりやだれの杉鉄砲 松田ひろむ
- 良寛の手鞠の如く鶲来し 川端茅舎
- 良寛の海へ盛夏の松羽撃く 岡野スミ子
- ぎこちなき良寛の恋ふきのたう 永井一見
- 良寛にふたりの母や花楓 大森理恵
- 良寛は細面かと榛の花 星野紗一
- 土佐水木良寛堂を燭しけり 松崎鉄之介
- 父のこと語らぬはなぜ良寛忌 松田ひろむ
- 貧僧の折焚く柴や良寛忌 岡安迷子
- 佐渡恋ひの佐渡あらぬ日や良寛忌 杉山岳陽
- 良寛忌炉に深沈と燠の尉 曽根原幾子
- 良寛の海の荒立つ雪解風 佐藤なか
- 良寛像この世のちちろ聴き給ふ 松田 多朗
- 良寛のいろは文字より秋の声 鷲見 梅
- 良寛の碑に風狂の蟻ひとつ 黒田櫻の園
- 良寛の書より涼湧く蔵二階 林 翔
- 良寛にゆかりの寺の畳替 小林のりん
- 良寛の辿りし峠草紅葉 沢木欣一
- 良寛の手鞠の如く鶲来し 川端茅舎
- 里に古る良寛さまの手毬唄 静雲
- 良寛の天といふ字や蕨出づ 魚目
- 良寛のすみれつみしもこんな日か 小川芋銭
- 近隣の朝にしたがふ良寛忌 榎本好宏
- げんげ田に仰臥良寛かもしれず 柴田奈美
- 秋暮るるなり良寛の書の天地 対馬康子 純情
- 良寛の手鞠の如く鶲来し 川端茅舎
- 水洟を滴る良寛のむかしより 山口誓子
- 良寛の声高からむ鱗雲 岩月通子
- 良寛の頤細き涼しさよ 村松紅花
- かつて良寛炊ぎし水に蝌蚪生まる 富永成女
- 良寛の辞世あれこれ涅槃西風 山口昭義
- ぬばたまの黒飴さはに良寛忌 能村登四郎
- 良寛の忌日の故か暖かし 相生垣瓜人
- 木登りを知らぬ子ばかり良寛忌 福島せいぎ
- 良寛の遊びし村の雪景色 太田土男
- 爽やかや良寛の菓子無心状 下田稔
- 良寛の朝酒によき藪椿 下田稔
- 春蘭や僧の客間に良寛像 関森勝夫
- 良寛の酒欲りし文秋深む 伊藤京子
- 良寛の里にききゐる雪起し 茂里正治
- 良寛も炉に倦みゐけん春と思ふ 右城暮石
- 古トンビ孫等が笑ふ良寛忌 遠藤梧逸
- 良寛の乞食(こつじき)のみち田植かな 沢木欣一(1919-2002)
- 良寛の庵はうどの薫りして 中勘助
- 一会合を怠けて出でず良寛忌 山田みづえ
- 良寛のいろはくるりと紙風船 文挟夫佐恵
- 瞽女みちを良寛の行く小春かな 佐川広治
- 良寛のながき顎や若葉光 佐川広治
- 良寛の筍天を目指す刻 佐川広治
- 菊を焚きをり良寛の母の墓 伊藤敬子
- 良寛の墨の飛沫よこほろぎよ 小檜山繁子
- 落ち梨は水底の陽よ良寛碑 小檜山繁子
- 良寛さんの墓さきがけて蕗の薹 中戸川朝人
- 良寛の乞食のみち田植かな 沢木欣一 地聲
- 一会合を怠けて出でず良寛忌 山田みづえ 草譜
- 良寛の遊びしといふ手鞠見る 後藤夜半
- ぬばたまの黒飴さはに良寛忌 能村登四郎 咀嚼音
- 良寛の海に下り立つ素足かな 原裕 出雲
- 良寛にまりをつかせん日永哉 夏目漱石 大正三年
- 良寛にまりをつかせん日永哉 夏目漱石 大正三年
- 良寛の読めない字ゆゑ春惜む 阿波野青畝
- 青葉分け行く良寛さまも行かしたろ 山頭火
まだ明るい夕刻6時頃
それから2時間後フラッシュ撮影
ベロニカ グレース