13日の金木犀
金木犀天変地異の前触れか
↓15日の金木犀 まだ咲いていない。
ちょっと大げさだが、10月半ばを過ぎて、なお金木犀の花が咲かなかったのは半世紀以上なかったのでは?
もっともこの句では句意は伝わらないが。
16日の日曜日はまだ咲いていなかったが、
17日の午後には町中の金木犀が一斉に咲き、意識すれば匂っているのを確認できた。
その日の夜には、玄関先に出ただけで、近所の金木犀の匂いが漂ってきた。
- 金木犀の夜の理科室は不思議な穴 高野ムツオ 陽炎の家
- 金木犀のうしろの闇は駿馬なり 高野ムツオ 陽炎の家
- 行きすぎて金木犀は風の花 木村敏男
- 旅路の一処暗めて金木犀こぼる 岡田海市
- 金木犀ふりむく季節来てをりぬ 森川光郎
- リハビリという暗がりよ金木犀 稲岡巳一郎
- 金木犀舌禍のごとく暮れゆくも 阿保恭子
- 金木犀の香の中の一昇天者 平井照敏
- 中年の結城ばさばさ金木犀(大原の里) 殿村菟絲子 『牡丹』
- 出勤のあゆみを止める金木犀 棚橋澄子
- 敷石を縁どりて散る金木犀 熊沢 豊
- 手に掬ふほどにこぼれて金木犀 初村迪子
- 金木犀部屋かへて読む放浪記 鍵和田[のり]子
- 金木犀散るとき風の色となる 大塚とめ子
- 金木犀風の行手に石の塀 沢木欣一
- 金木犀手毬全円子へ弾む 野沢節子
- 金木犀匂ひて妹優しかり 寺木由喜枝
- 金木犀ふいに抱かれ深呼吸 高橋静子
- 金木犀散るや日毎に場をひろげ 中西舗土
- 亡き友の目にも鼻にも金木犀 左伴紀雄
- 金木犀訪はれ疲れをまろびをり 石田 波郷
- 雅楽寮出づれば匂ふ金木犀 岡本ひろ子
- この恋も金木犀のせゐにせむ 仙田洋子 雲は王冠以後
- 金木犀の香の中の一昇天者 平井照敏
- 沈黙は金なり金木犀の金 有馬朗人
- 金木犀手毬全円子へ弾む 野沢節子
- 金木犀喉を塞いでいる静寂 松原藍夏
- 金木犀の香の中の一昇天者 平井照敏
- 金木犀これよりの日々矢の如し 中嶋秀子
- 戦華のあと金木犀銀木犀 永末恵子
- 降る星へ地は風の渦金木犀 河野多希女
- みずみずし病後の宇宙や金木犀 中谷寛草
- 金木犀午前の無為のたのしさよ 石田波郷
- 金木犀風の行手に石の塀 澤木欣一
- 流砂ほど金木犀が散る夕べ 対馬康子 吾亦紅
- 乳の匂ひ金木犀の辺にはらふ 中田剛 珠樹以後
- 交叉して金木犀へ蹄の音 中田剛 珠樹以後
- 存在をふりまいている金木犀 高田多加江
- 月光やみなぎるものに金木犀 林宅身
- 神鶏や金木犀を止り木に 羽部洞然
- 金木犀妻の里訪ひ妻に逢ふ 矢島渚男(1935-)
- 金木犀部屋かへて読む放浪記 鍵和田釉子
- 中年の結城ばさばさ金木犀 殿村菟絲子
- 金木犀これよりの日々矢の如し 中嶋秀子
- リア王の消えたあたりの金木犀 坪内稔典
- 金木犀風の行手に石の塀 沢木欣一 雪白
- 祈りの身もだえ金木犀に頭を突入れ 中村草田男
- 犬の睾丸ぶらぶらつやつやと金木犀 金子兜太
兜太の句は兜太らしい句。
まんさくの帰り花を見て、帰り花の句を作ったことがあるが、
この満作はトキワマンサクのこと。
10月半ばのこんな花を見ていたらもっと早く気付いていたかも。
3シーズンを通して花が咲くから、「常盤満作」という名が付けられたのであろう。
よってもって、晩秋、初冬のトキワマンサクの花をもって、「帰り花」とは言えない。
桜にも、ジュウガツサクラなどがあるので、注意注意。
ついでにフィカス・プミラ
よくみかけるのは、
↑の感じ。
何百という実が生っているのは、市内ではここだけでしか見たことがない。
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