鯰は夏の季語なのかどうかさえ知らない。
江戸期の人がいろいろ理屈をつけて夏の季語に選定したような気がする。
「俳諧歳時記」は「三才圖會」を古事校註として引用している。
それによると、
近江の湖中に「大鮎」(こう書いておおなまずと読むらしい。鮎が正字で鯰は俗字とか)
が中秋月明なる夜に百千と群れをなして竹生島の北洲の沙上(砂浜のことである)に跳ぶ。
これじたい「相伝え云う」とあるから当時でも実見できたかどうかわからない。
しかしそれならば鯰は秋の季語であることを説明していることにならないか。
傍題に「梅雨鯰 ごみ鯰」が挙げられている。梅雨のころが産卵期で
この魚の旬なるゆえに、単に「鯰」でも梅雨鯰とみなして夏の季語になっているようである。
画像では分かりにくい(撮りにくい)が、2匹いる。
大きさが変わらないので雄と雌ではないかも、とおもっていたが、
画像で確認するとやはり大きさが少し違うので番いかも。
鱗がないので鯉との見分けは難しくはないが、それでもうじゃうじゃいる
鯉の群れの中から探しだすのは容易ではない。
雄も雌もモンロー泳ぎ梅雨鯰
鯰の泳ぎ方を「モンロー泳ぎ」と表現しただけが取り柄の句だが
重想性がない。
梅雨鯰前立腺を治療中
ご近所に1本だけある煙の木
旬を過ぎたせいか、強剪定のせいか
わっと驚く感じではなかった。
家の前の鉢植えの紫陽花がどこでも輝いていた。
鯰で「俳句検索」「新俳句検索」を検索
鯰が文字化けして蚓になってしまう。
鮎で検索したら、アユの句しか出てこない。
現代俳句協会のデータベースで検索 5句
わが両眼鯰の水に映りをり | 飯名陽子 |
泥鰌浮いて鯰も居るというて沈む | 永田耕衣 |
涸沼や眼をむく地震予知なまず | 竹下流彩 |
笑ひ棲む池の鯰を笑ひけり | 永田耕衣 |
鯰の髭長きが癪に障りけり | 窪田英治 |
旧の村境に一枚残る水田。
この前に覗いたときには、畦にムギワラギクが咲いていたが、
今日は、
ノウゼンカズラも咲きだした。
たしか色が赤みを帯びているのは、アメリカノウゼンだったはず。