平常時、庄下川の水の多くは松島排水機場から左門殿川へ流される。
排水機場のある辺りには松島という島があったのであろう。
神崎川が猪名川と合流、その後大阪府に属する佃島を挟み込む形で
神崎川から分流するのが左門殿川。
ところで左門殿川と神崎川は佃島の南で再び合流するように見えるが、
佃島の東に出来島という島、その先に中島という島があったようで、
神崎川は中島のあたりで分流し、左門殿川と合流するときには中島川と名を変えている。
中島川の右岸、尼崎市川には初島とか向島という名の島があった気配。
中国街道は、尼崎城の建設、築地地区の造成などで道筋を変えた。
中国街道跡
山はないが尼崎は何処を掘っても湯が流れているよう。
北摂や六甲山系の温泉は、岩間を通って海へ通じているのであろう。
「ぽかなび..JP」より
明治中期創業の銭湯で、2002年に温泉掘削に成功しリニューアル。阪神電気鉄道尼崎駅からは徒歩15分。
源泉は淡褐色の単純温泉。弱アルカリ性で優しい湯触わり。42.6度の高温泉のため、一切加温せずに露天エリアと内湯それぞれ1つの湯船にかけ流す。
内湯には他に2~3種類のジェットバスを組み合わせた「多機能バス」や「冷水風呂」といった浴槽が並ぶ。2つの浴室は浴槽設備はほぼ同じで左右反転の配置。高温サウナがある「A浴室」と塩サウナの「B浴室」が男女日替わり交代。
本格的なかけ流しの温泉を、銭湯料金で楽しめるのがうれしい。
大黒橋跡から庄下川沿いに左岸(北側)を歩く。
細長い緑地帯になっている。川沿いに遊歩道を歩くと
旧の道沿いの辻地蔵を見下ろすことになる。
↑ノウゼンカヅラ ↓ノアサガオ
↓南岸には広い道が通っているが、通行不可。その南にある工場用地でもなさそう。
↑さるすべりの若木 ↓芙蓉
植樹されたような無花果
食べれるようだが、手にねばねばが残るので水道施設が近くにない限り触りたくない
大物線と交点の橋。。お茶屋橋。この辺りに中国街道の茶屋があったのかも。
↑終着点へ向かう庄下川。
庄下川の南側は広大な東部浄化センター
東部浄化センターの北側、庄下川沿いは歩ける。道路を挟んだ東側↑
阪神尼崎駅前は海抜がマイナスだが、この辺りは1.7メートルある。
何重かの荒ゴミ除去施設がある。それが島を成して草が生えている。
「茶屋の例句は多数
- うららかや鬼の茶屋とて休みの日(大江山鬼の茶屋) 角川源義 『西行の日』
- 停電の花の茶屋茶屋灯りけり 永井龍男
- 茶屋に居て下なる茶屋の屋根落葉
- 赤福の茶屋の灯煌と去年今年 宮下翠舟
- 顔見世や夜の部果てゝ祇園茶屋 米田双葉子
- 貴船茶屋十日の菊をならべけり 岩崎照子
- 榧の茶屋とて榧の実の廂打つ 大橋宵火
- 天下茶屋の雲の高きに登りけり 上田五千石
- 紅葉茶屋かはらけなげに賑へり 池内たけし
- 浜茶屋のすでに解かれし葉月潮 田中正子
- 科の木や葉月ぐもりの峠茶屋 佐藤鬼房
- 滝茶屋の軒端に植ゑしねぢり花 井上美与子
- 落し文拾ひて入る貴船茶屋 西居 浩
- 筒鳥や昼なほ昏き茶屋の土間 野澤節子
- 貴船茶屋屋根も屏風もみな葭簀 岩崎三栄
- 掛茶屋の葭簀の隙の梅雨の海 松根東洋城
- 一本のラムネの甘露峠茶屋 中山純子
- 黄水仙茶屋の戸袋風に鳴り 大井雅人
- 水楢の芽立ちはおそし峠茶屋 高木晴子
- 美作の茶屋の麦飯三鬼の忌 大岩節子
- 日の当る床几をえらび梅見茶屋 山田光子
- 雪解の峠の茶屋の戸口かな 原 石鼎
- 茶屋ふたつ鍵屋の辻のうららかに 石川魚子
- 漱石忌近づく峠茶屋を訪ふ 河津 春兆
- 門前の茶屋賑ひて鮎の頃 紺井 緑
- 城茶屋の何處も混み合ふ飴湯かな 片岡 北窓子
- 夏のれん掛けたる日より夏の茶屋 金子 蜂郎
- 浜茶屋の佐渡へ向けある籐寝椅子 加藤 たかし
- あをあをと日本海や葭簀茶屋 鈴木 康永
- 草餅や清水寺の中の茶屋 山田 栄美代
- 小佛の峠の茶屋の菜飯噴く 塩月 能子
- 天ざかる茶屋新七や茶摘唄 平井照敏
- 白朮火を廻しつ通る祇園茶屋 松本澄江
- 蓮見茶屋ドーンと遠き音は何 波多野爽波 『骰子』
- 瀧茶屋の鏡に岩の映りをる 波多野爽波 『鋪道の花』
- 渓はしる水取り入れて紅葉茶屋(京都・大原路) 河野南畦 『空の貌』
- 大やかん湯気立ててゐる山の茶屋 山根きぬえ
- けもの径抜け出て茶屋の白障子 福原紫朗
- 熱燗やガラス戸重き岬茶屋 添野光子
- 団子汁吹く息白し峠茶屋 房前芳雄
- 塗盆に茶屋の女房の郁子をのせ 高浜虚子
- 滑歯の花テーブルに峠茶屋 満田玲子
- 滝見茶屋大鉄瓶のたぎりをり 星野立子
- 寝ござ干す峠の茶屋の罐コーヒー 村本畔秀
- 花茣蓙に山の風呼ぶ土産茶屋 飯田弘子
- 客稀に葭簀繕ふ茶屋主 高浜虚子
- 蒟蒻の花を咲かせて女茶屋 高橋悦男
- 鰺食つて雨のあがれり島の茶屋 小林勇二
- 囀りの擬音ひねもす峠茶屋 田中政子
- 柳青む湯元へ近き土産茶屋 桝田国市
- 文の助茶屋といふだけ蕨餅 後藤比奈夫
- 茶屋へ行くわたりの雪や初芝居 久保田万太郎
- でんがくの串干してあり萩の茶屋 加古宗也
- 羅生門かづらと聞きぬ皐月茶屋 岩波敦子
- 近松の遊びし茶屋の春灯 山本圭子
- *ひつじ田へ紅葉降りつぐ上の茶屋 水原秋櫻子
- 唐崎の茶屋の女房も*えり簀編み 大坪野呂子
- 二日ゐてなじめる茶屋の助炭かな 長谷川春草
- 講茶屋のつねはひまなる火鉢かな 川上梨屋
- そば食はす茶屋みつけけり紅葉狩 山本逢郎
- 影となりて茶屋の葭簀の中にをる 山口誓子
- 葛餅や山影たたむ茶屋の前 吉田冬葉
- 茶屋に待つはゝそはに鷽替へて来し 竹末春夜人
- 茶屋へ行くわたりの雪の初芝居 久保田万太郎
- しぐるるや堀江の茶屋に客ひとり 龍之介
- 狩人に世辞の一つも茶屋女房 虚子
- 柚子の香や秋もふけ行く夜の膳 荷風 (芝口の茶屋金兵衛にて)
- はつ雁に暮煙を上ぐる瀬田の茶屋 蛇笏
- 七夕やよみ歌聞きに梶が茶屋 召波
- 茶屋の灯のげそりと暑さ減りにけり 一茶
- 秋晴や由布にゐ向ふ高嶺茶屋 久女
- 葉ざくらや人に知られぬ昼あそび 荷風(向島水神の茶屋にて)
- げつそりと雁はへりけりよしず茶屋 一茶
- 花茶屋の床のどこかが斜めなる 山田弘子
- 心太峠の茶屋の隠し味 小島左京
- 茶屋の日蔽舟の日蔽と崖裾に 滝青佳
- 女房が蓮を見てゐし蓮見茶屋 京極杞陽
- 枯木道とざせる茶屋のつゞきけり 野村泊月
- 天下茶屋蝿取紙の新しく 岸本尚毅 舜
- いとさんが傘傾けし瀧見茶屋 筑紫磐井 花鳥諷詠
- 冬の夜の灯二つ見えて茶屋二軒 佐藤生巣
- 散る紅葉碓氷を越すに茶屋のあり 大山秋子
- 天下茶屋太宰の火鉢炭のまま 富永晃翠
- 峠茶屋なくて門茶の功徳かな 中山蕗峰
- 青木賊一力茶屋の高囲い 筒井稔恵
- 七夕やよみ歌聞きに梶が茶屋 召波
- 茶の煮えて紅葉散るなり山の茶屋 鈴木疑星
- 登りくる人を見て居り紅葉茶屋 野村泊月
- しんかんと空の蒼さよ葭簀茶屋 山口誓子
- 縁台を重ね掃きをり葭簀茶屋 高浜虚子
- 桟橋に涼んで居るや茶屋女 牧野望東
- 講元の古りし暖簾や滝見茶屋 野村泊月
- 滝見茶屋大鉄瓶のたぎりをり 星野立子
- 葛餅や山影たたむ茶屋の前 吉田冬葉
- 二段目にラムネの並ぶ茶屋のれん 長屋元康
- 掛茶屋の杓子で払ふ桜かな 吾琴
- 花茶屋の古りに古りたる面白さ 松本たかし
- 火燵して四五人居りぬ花の茶屋 野村泊月
- 花の茶屋知りたる義理に立ち寄りぬ 高浜虚子
- 門前茶屋母好みけるけんちん汁 田中英子
排水機場が見えている
1級河川だが管理は県に任されているよう。
ここから庄下川は人工的に左門殿川へ排水される。ぎょうぎょうしい広い口径の汲み上げパイプなどはないよう。
ここから左門殿川沿いの道を巡って正門へ向かうことが出来る
排水のつまりし街の炎暑かな 小池龍渓子
真新しい健康器具を備えた公園がある
付近に民家もあるが、阪神高速と43号線で南北が分断されている。
阪神電車大物駅から南へ徒歩10分くらいの距離である。
浄化センタ沿いの道は何度かあるいたことがあるし、お茶屋橋の南側の工場街も歩いたことがあるが、
排水機場の周りを巡ったのは今回が初めて。
左門殿川 向うは佃島 画面右端奥から中島川がながれてくる。