河馬といえば、坪内稔典である。稔典は、甘納豆とあんぱんとたんぽぽでも有名である。
ミヤコホテルと言えば、日野草城、「木枯」といえば、山口誓子、「マラソン」と言えば、金子兜太、古仏とはいえば伊丹三樹彦、
古池といえば、芭蕉、パリー祭といえば楠本憲吉、三椏といえば汀子、憲兵といえば白泉・・・。
河馬あくび河馬の子あくび春隣 河野美奇
陸前の河馬白息を翼とし 高野ムツオ 雲雀の血
年の瀬の河馬に角灯ともりけり 小長井和子
朗々と河馬のあくびや草の絮 大木あまり 火球
本の名は『河馬に噛まれる』霜月夜 大木あまり 火球
望郷の大あくびして桃色カバ 岸本マチ子
文旦を叩いてをれば河馬なりし 澤本三乗
天元に河馬の口ある夏はじめ 小形さとる
遠足の一団替る河馬の前 要 ひろみ
春風を腹いつぱいに河馬沈む 白岩 三郎
犀乾き河馬水没の極暑かな 森田純一郎
河馬の背のごときは何ぞおでん洒 上田五千石 琥珀
寒泳の河馬しとやかに足揃へ 堀口星眠 樹の雫
河馬の背のごときは何ぞおでん酒 上田五千石(1933-97)
河馬日永ここに汝も戦犯か 三好達治 路上百句
小半とき河馬の見てゐる春の水 三好達治 路上百句
疼く少年雪中に河馬の耳たてて 八木三日女
河馬沈み落花の水の溢れ出づ 品川鈴子
みんなして春の河馬まで行きましょう 坪内稔典
水中の河馬が燃えます牡丹雪 坪内稔典
桜散るあなたも河馬になりなさい 坪内稔典
河馬になる老人が好き秋日和 坪内稔典
河馬たちが口あけている秋日和 坪内稔典
遠巻きに胃を病む人ら夏の河馬 坪内稔典
七月の河馬へ行く人寄つといで 坪内稔典
秋の夜はひじき煮なさい河馬も来る 坪内稔典
今は昔の口開けている秋の河馬 坪内稔典
恋情が河馬になるころ桜散る 坪内稔典
河馬を呼ぶ十一月の甘納豆 坪内稔典
春を寝る破れかぶれのように河馬 坪内稔典
河馬燃えるおから煎る日を遠巻きに 坪内稔典
日ざらしの河馬が口あけ一日あけ 坪内稔典
風呂敷をはい出て燃える春の河馬 坪内稔典
歌舞伎町で歌舞伎見ている冬昼夢
須磨離宮公園は、薔薇で有名 冬薔薇![]()
ミヤコホテルと言えば、日野草城、「木枯」といえば、山口誓子、「マラソン」と言えば、金子兜太、古仏とはいえば伊丹三樹彦、
古池といえば、芭蕉、パリー祭といえば楠本憲吉、三椏といえば汀子、憲兵といえば白泉・・・。
河馬の背のごときは何ぞおでん洒 上田五千石 琥珀
寒泳の河馬しとやかに足揃へ 堀口星眠 樹の雫
須磨離宮公園は、薔薇で有名 冬薔薇
