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Channel: ショウちゃんのブログ 俳句のある風景
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冬桜

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新年2回目の冬桜報告
家から歩くと10分。
最初に出会うのが
江戸彼岸桜

↑裸木状態である。
そして最初に出会う冬桜。
江戸彼岸と比較しても細枝が曲線的である。そのうえ混み合っている。


曇り空だからここにこの木があることを知っている人しか見上げない
買い物に出かけた付近に生活している人もあまり関心はないよう。


私の野草観察地点であった更地は、去年の秋以降、年末まで遺跡調査のため
囲われて遮蔽されていたが、
今日は
 



立札は以前のもので、建設計画の部分は「遺跡調査のお知らせ」が上貼りされたままで
隠れている。
そのあたりから残りの桜(ソメイヨシノはない)を眺めると


 歩道も広いし、右側の道路も広い。
しかしこの道は200メートルくらいで旧の「塚口御坊」と接触するために
この道を利用しなければ生活できない人しか車での往来は難しい。
南へ行くにも西へ行くにも込み入った一方通行路と狭い線路を越える必要がある。

↑の画像の中で見えている車はパトカーである。
左前方に見える交通信号のところで右折(南へ)すると阪急電車神戸線の高架をくぐり
上坂部川にそってゆくと緑化植物園である。

長期的な都市計画の一環として整備されたのであろうが、
よってもって
目下は利用者・利用車は少ない。
その一画の更地であったので、かつ出入り自由であったので
さらにまた野草の刈り込みなどがいっさいなされていなかったので、
多くの草の名を知ることができた。

昨年初めて名前を知った草の多くはここで見たものである。
その更地の前の冬桜

 
 

ともすれば風に消え入る冬桜 高澤良一 暮津

たましいのいくたび撓う冬桜 寺井谷子

冬桜湯煙立つる独鈷の湯 詫摩まつ子 『卒寿』

越は雪毛の国晴るる冬桜 山田千代 『淡墨』

水音のそこだけ消えて冬桜 清水衣子

母癒えて言葉少なや冬桜 岡田日郎

月の出に風をさまりぬ冬桜 茂恵一郎

今日ありと思ふ余命の冬桜 中村苑子

うつし世のものとしもなし冬桜 鈴木花蓑

咲くだけの軽さ耀く冬桜 吉居珪子

冬桜あとひと日だけ見栄を張る 上原みすず

申し子の如くちらほら冬桜 西村美子

水音の空へ抜けゆく冬桜 勝又民樹

妻逝きてその母も追ふ冬桜 山本富万

仰ぎ見る顔へ日こぼす冬桜 林 昌華

残されし二人の時間冬桜 佐々木節子

おほかたの友は彼の世に冬桜 神谷耕輔

観音のふところにゐて冬桜 水野好枝

冬桜はらりと重き言葉かな 若泉真樹

振り向けば消えてゐさうな冬桜 中島秀子

切り立ちし崖を楯とし冬桜 岩田小夜子

うす紙のごとき日をのせ冬桜 行廣すみ女

冬桜風が間引きし花の隙 高澤良一 ぱらりとせ

今着きしばかりの日差し冬桜 高澤良一 ぱらりとせ

松聖髭濃く行くや冬桜 菅原庄山子

清滝寺水卍なす冬桜 松林朝蒼

紅ほのと千代尼の塚の冬桜 梅田 葵

男女の川ひとすぢ流れ冬桜 陣場孝子

山中の神輿庫守る冬桜 中野真奈美

皇神の在す一山の冬桜 針ヶ谷隆一

吹き晴れし空ひしひしと冬桜 小竹梨花女

冬桜音を絶ちたる峡の空 柴崎富子

白湯たぎる音のどこかに冬桜 浅沼艸月

冬桜ことば足らざるおもひかな 保住敬子

冬桜空青ければ散りもせず 百瀬美津


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